689.2009年4月2日(木) 久保田達也先生にインタビュー

 出版プロジェクト2度目の取材である。原宿駅竹下口前集合時間より少し早く着いたので、今や若者文化の名所となった竹下通りを覗いてみた。まあ凄い人ごみで前へ進めないくらいである。平日の午後であるが、春休みのせいか中高生と外人客が多い。大分前に来た時に比べると、エリアが広くなったような気がする。その理由のひとつは従来竹下通り1本だけが原宿のように思われていたが、現在は途中に袋小路になったような脇道も広い意味で原宿と考えられるようになったからだろう。若者ばかりが浮かれているようだが、その若者文化というのがどうもぱっとしない。どこの店も安物商品をただ置いているだけとの感覚に囚われたのは、頭が古いせいだろうか。

 今日の取材はビジネス作家・久保田達也先生である。行動派にしてITの戦略家である。サイバー大学教授でもあり、HPでセミナーを仕掛けようとされている。スケールの大きい考えを持っておられ、大きな夢として1億の日本人を企画マンにしたいとの構想がある。それは、日本人の潜在能力が優れているとの考えがあるからであり、主たる取材者である幅健一さんの「最も行ってみたい国は?」との質問に対して、即座に「日本」と応えられたことからも分る。

 特に頭に残ったのは、グーグル本社を訪れた時の印象と情報整理術、そして過去に味わった挫折である。グーグルでは目的を持って仕事に取り組んでいるが、その内20%はプライベートである。それでいて目的を達成すると辞めていく。ゴールまでの過程を重要視しているということになる。

 情報整理は、「捨てること」だと言われる。情報は貯めると満足する。書物でも心を鬼にしても捨てることだそうだ。

 味わった挫折は昭和43年の新宿駅騒乱事件で検挙された時である。またその時対応した刑事が徒然草全文を諳んじたことにショックを受けて、体制側で改革を支えていこうと思ったそうである。このことが良いのかどうか分らないが、私にはそういうスタンスは無理だと思った。とにかく前向きな方である。

 私も人生で学んだり、ことを処していくために大切なことと考えている「生」「本物」「臨場感」について共鳴できたことが嬉しい。ITに対する考え方について随分教えていただいた。

 久保田先生の事務所をお暇して、新宿で仕事を終えた人も加わり7名で出版プロジェクト会議を開き、今後のスケジュールを話し合う。若い人も積極的に参加してくれて有意義な取材、会議となった。

2009年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com