703.2009年4月16日(木) 多摩大リレー講座始まる。

 今日から本年度春季多摩大学「寺島実郎監修リレー講座・現代世界解析講座Ⅱ」が始まった。昨年の第1回に続いて、今年4月多摩大学長に就任した寺島実郎氏監修の下に12回の講座からなる多摩地域の人々とともに歩むセミナーの開始である。今日は最初の講義であり、監修者の寺島実郎講師が主旨及び他の講師の紹介等をされてから、ご自分の「2009年という時代―世界史的転換期として」と題する本題へ入っていった。

 今日の講義では、昨年来の世界的不況をアメリカ経済の挫折から今年の停滞、そして将来への分析を日本、その他の国々との比較の中で説明された。

 特に、アメリカ政府が景気刺激策、並びに企業倒産回避のために取った、金融、産業界への財政出動が自由主義経済を標榜していたアメリカは社会主義的だと、ロシアや中国辺りから皮肉られる有様だと話された。更に財政出動は国家財政を大きく赤字化させたが、それを何で埋め合わせるか。それにしても赤字のために米国債を発行して、買っているのが日本だと思っていたところ、何と中国が米国債を一番購入しているとは驚いた。この他にも、アメリカの財政基盤、金利政策、エネルギー政策、中国観等について突っ込んで分かりやすく解説された。さすがに現場で生きた情報を収集して講義に取り入れている話ぶりは、生々しく迫力がある。先月はアメリカ東海岸を歩き、来月はヨーロッパを見てくるという。そんな情報収集の旅で得られた知日派アメリカ人ロビイストの話が面白かった。寺島講師はあと2回講座を持つことになっているので、この先楽しみである。

 今日アメリカ・メジャーリーグで今シーズン初めて出場したマリナーズのイチロー選手が日本人選手最多安打を放った張本勲選手の通算3,085本に並んだ。それも満塁本塁打というのだから、やることが違う。やはり只者ではない。日本人スポーツマンの中でも海外で傑出した実績を残しているだけのことはある。

2009年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com