784.2009年7月6日(月) また中国内陸部で騒乱事件発生

 また中国内陸部で騒乱事件が起きた。昨年3月チベットのラサで暴動、8月にはカシュガルで死傷事件が発生したが、今度は新彊ウィグル自治区のウルムチで騒乱事件である。これに対する中国政府の対応はお決まりの高圧的なものである。有無を言わせず力で押さえつけて鎮圧する、いつもの非民主的な弾圧だ。まだ詳細は分からないが、中国政府は人民を警察権力で押さえつけるばかりでなく、海外メディアを特定の場所に囲い込んで発信を不可能にし、インターネット回線を切断するという乱暴な権力行使に出て、まともなニュースを海外へ流させないよう策を巡らせている。

 夕方のTVニュースでは140名以上の死者が出たという。これは表向きの数字であるから、実際にはずっと増えていることだろう。

 中国政府の代弁機関、新華社は「国外から指揮と扇動を受け、国内の組織が実行した計画的、組織的な暴力犯罪」と伝え、世界各地のウィグル人組織でつくる「世界ウィグル会議」の関与を指摘した。もちろん同会議日本部は否定している。今年は中国建国60周年に当たる。中国はこの記念年を静かに祝いたい。でもこの様子だと中国政府の思惑に反して、10月は荒れるのではないか。この行き着く先は、どうなるのだろう。中国政府は揺ぎない体制を誇示するために、簡単には妥協はすまい。徹底的に反抗勢力を押さえつけ、グーの音も出ない状態にしてしまうだろう。心配なのはまだ解決の可能性が見えないことである。中国も共産人民国家から、年々独裁軍事、非民主国家、帝国主義国家に変貌しつつある。こういう国が大国を名乗り威張っているのは、その他の民主国家にとっては不愉快である。ウルムチの人々の無事を祈るばかりである。

 昨日静岡県知事選挙が行われて、民主党系の川勝平太氏が接線を制した。いよいよ麻生政権の末路が見えてきた。自民党・公明党が推薦した参議院議員・坂本由起子氏は、僅かの差で及ばなかった。しかし、元々民主党は候補者の一本化に失敗して前参議院議員も立候補していたことを考えると自民・公明は完敗したと言えるかも知れない。この後日曜日に都議選が行われ、ここで自民が敗れるようだと来る衆議院選挙は自民党にとってお先真っ暗になるかも知れない。

2009年7月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com