4月以来の「酒のペンクラブ」例会出席である。浅草の「鍋茶屋」は私にとって初めての会場だったが、中々料理も良く気に入った。この次の飯田ゼミの会合に使えそうなので、その旨女将に話をしておいた。
今日はいつものメンバーの中で会長格の長老山中さんが来られなかったのが、些か寂しかった。脳梗塞で体調が悪いとのことだった。お人柄も良く存在感もあった方なので、やはり柱が欠けたような寂しい気分である。1日も早いご回復をお祈りしたい。
初めて参加された方の中に、須藤甚一郎さんと北岡和義さんがおられた。冒頭に日本ペンクラブ事務局長・吉澤一成氏が「開高健と酒」と題して30分ばかりお話をされた。現在茅ヶ崎にある開高健記念館の館長職を務められ、生前は特別に親しい関係だっただけにエピソードを交え、他人が窺い知ることが出来ないような話をされた。最近アラスカへ仲間と釣りにもでかけ、生前開高が面倒をみたネイティブとともに大きな鮭を釣り上げたことを話された。他にもベトナム戦争に関わった開高についても分かり易く説明された。
お開きになってから、小中陽太郎さんと須藤さん、北岡さんと近くの飲み屋の2次会へ流れた。小中さんが北岡さんをもっとテレビ局へ売り込んで出演してもらおうと言い出された。皆さんそれぞれに個性派で、話を聞いていても中々面白い。
小田実さんが亡くなられて間もなく3回忌を迎える。べ平連のこと、小田さんのこと、外務省外交機密文書漏洩事件のこと、西山太吉記者のこと、話は止め処もない。結局今の政治家の世襲制による劣化現象と役人の横暴に話が行き着いた。
今の状態に誰も満足しているわけではない。愚痴になるが、なぜか倦怠感が感じられてならない。
渋谷・紀伊国屋書店でNATIONAL GEOGRAPHIC社の「世界を変えた100日」という分厚な書を購入する。過去150年間における歴史的事件となった瞬間を捉えた100のストーリーを紹介したものである。100の中でも、私自身が影響を受けたり、現場に近いところで聞いたニュースがいくつかある。ベトナム戦争終結、第3次中東戦争、ソ連軍のプラハ侵攻、ダイアナ妃の死、9.11テロ事件、イラク戦争勃発、等々は思い込みもあるが、自分にとっても大きな影響を受けた。今後はもう個人的にこういうことはまずなくなると思うが、若かりしころの些かはみ出た行動がノスタルジアのように懐かしい。