中国の外貨準備高が2兆ドルを超えたそうだ。日本円にしてざっと200兆円である。あれよあれよと言う間の貯蓄ぶりにはただ唖然とするばかりである。ドル備蓄は人口が多く経済的な奥行きの深さが寄与しているのだろう。4月~6月のGDPの伸び率は7.9%と回復基調に向かった。その他の先進経済諸国が軒並み停滞しているのに引き換え、中国の立ち直りは他国に対して無言のプレッシャーである。中国は2006年2月に日本を抜いて世界一のドル保有国になった。今や日本の2倍超に達したうえに、アメリカ国債の保有額も日本を上回り世界一になった。あまり国際社会から評判の良くない低い人民元相場を保つために、人民元売りとドル買いの市場介入を続けた結果、ドルが積み上がったという側面もある。これらのドルを背負って、これから中国はサミットや、国際協議の場、国際金融市場で一段と存在感を強めそうである。
直近の日本人平均寿命が発表された。男79.29歳、女86.05歳だそうである。寿命が延びること自体は、慶賀すべき事柄である。誰しも長生きして人生をもっと楽しみたいというのは究極の願いである。にも拘わらず、現実はそう単純に喜ぶべき状況にはない。テレビで街中のインタビューを見ていても、健康なら良い、年金で生活が保証されるなら歓迎とか、全面的にWELCOMEというわけではない。それにしても男の平均寿命が80歳となると、健康、生活費のほかに、生きがいがなくては楽しい人生というわけにはいかない。高齢者医療、年金問題がつまずいている中で、不安は益々募るばかりである。今のままだとやはり個人で身を守るしかないのではないか。このことは突き詰めれば、厚労省職員は必要ないということになる。彼らにかかる諸々の経費分を税金から差し引いてもらいたいものである。
いつも通り日本ペンクラブ例会が東京會舘で開かれた。昨日開高健についてお話をしてくれた事務局長・吉澤一成氏に挨拶したところ、昨日開高について話をしたことは、すでに吉澤氏の浦和高校先輩の轡田隆史さんから聴いたそうである。何のことはない轡田さんには私が話した。もう1人、常務理事で国際関係担当の堀武昭氏は慶応同期生雑誌「慶38・39」の冒頭に「この頃になって考えること―戦争と平和」なる文章を書いてくれた。堀さんは慶応の1年後輩である。その点を話したところ、飯田ゼミに関する拙稿もよくご存知だった。海外出張も多いので、山崎洋さんとも面識があるとの話だった。ベオグラードで山崎さんにお会いしたとのことだったので、山崎さんが次回来日の際に一緒に会おうということになった。須藤甚一郎さんが新入会員のひとりとして壇上で紹介されたが、流石にかつて芸能レポーターとして活躍していただけあって多くの会員がご存知のようで引っ張りだこだった。
瀧澤洋子さんの旦那さんも新入会員として紹介されていた。中川五郎さんに昨日の会合に長老山中さんが脳梗塞で来られなかったとお話したところ、驚いておられた。西山貢さんから2次会に誘われたが、他に相棒がいなくて止めた。名古屋へ出張中の小中陽太郎さんはご欠席だったが、今日は北岡忠義さん、野村正樹さん、穂高健一さんもお見えではなかった。暑いせいだろうか、今日は国際ペンのゲストが多く出席された一方で、日本ペンの出席者はやや少なかったようだった。