あまり暑いという気がしないうちに、酷暑の8月に入った。30日には衆議院議員総選挙が行われる。先日の民主党マニフェストに次いで、各党が思い思いの政権公約を公表した。昨日は待ちに待った?自民党のマニフェストが発表された。仔細には目を通していないが、全面に「責任力」を打ち出してきた。民主党に対抗して政権担当能力を強調するためらしいが、責任力という言葉は初めて聞いた。指導力とか、想像力、行動力等なら一般的に使用されるが、責任力とは永六輔氏の「老人力」以来のニューワードである。
自民党、民主党ともにその中に将来の「国家の姿」とも言うべき将来ビジョンが示されていない。マニフェストが、4年間の在任期間中の政権公約と言われているが、そこには将来像も書き出すべきではないか。4年後から10年後辺りまでを具体的にアッピールするのはどうかと思うが、4年内の実現公約と将来のビジョンは打ち出すべきであると思う。
まだマニフェストが定着していないせいもあり、恐る恐る相手の顔を見ながら提案するような様相である。各党ともまだマニフェストなるものについての理解が充分でないようだ。その証拠に内容について詰問された鳩山民主党代表は、先日示したものは政策集約集で、本物のマニフェストは選挙公示後に発表するときた。まさに混乱の極みである。
おいしい話がどんどん出てくるが、やはり気がかりなのは財源である。自民、民主両党とも相手を責めているが、財源が足りないことは目に見えている。それでいて、消費税には当面手をつけようとしない。結局選挙民から悪く思われたくないと思える節がある。
昨日遅く長期宇宙滞在を終えた宇宙飛行士・若田光一さんがスペース・シャトル・エンデバーでケネディ宇宙センターへ無事帰還した。今からちょうど40年前にアポロ14号が初めて人間を月へ運び、宇宙飛行士が足を踏んだ。あっという間の40年だった。日進月歩の科学の発達を考えても、この間の長足の進歩にはた驚くばかりである。
夕方になって白金台にある洒落た広東料理「白金亭」へ出かけた。知研の主要メンバーが卓を囲んで小中陽太郎先生のお話を伺おうとの主旨で懇親会が設営された。奥様も同席された。八木会長、久恒理事長、秋田事務局長の三役に、樋口裕一多摩大教授、公認会計士の望月実さん、「会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ」を書いた若い斉藤正明さん、小説の勉強をしている房園靖子さん、日本ペンクラブへの入会を希望する童話作家の溝江玲子さん、そして私を加えて計11人の忙しい方々が来られた。
先日中目黒教会でペトロ岐部について話された上智大の川村准教授の様子を撮ったDVDを見せてくれ、参加者皆さんの自己紹介を交えて楽しい宴となった。
小中さんによれば、このお店の経営者は画家伊東深水の息子勝田氏とのことであり、店の支配人もそう紹介してくれた。道理で洒落た部屋の壁に深水のデッサン画がいくつも掛けられていた。勝田氏については、慶応三田キャンパスの集合授業で度々騒いでいたので、煩い奴だなという印象が強く残っている。著作についてはそれぞれの方が、いくつも書いておられ、宴を通じて心地よい会話を楽しんだ。久しぶりにすっかり酩酊機嫌になり、小中先生の奥様の運転で自宅まで送っていただいたが、妻にお風呂に入らず休んだらと言われ、そのまま白河夜船へ。