裁判制度の大きな転換点である「裁判員制度」が今日スタートした。数日前から新聞、テレビで細かに説明していたが、今日NHKでは1時間ごとにニュース形式で同時進行といってアナウンサーが報告していた。
今回の裁判は4日間に亘って行われるが、速攻処理を心がけているようで、3日後に判決言い渡しを行う。裁判員は6人で男1人、女5人という構成だったが、裁判員候補者は47人で今朝になって裁判所で6人が選ばれた。最初だから、思うとおりには中々うまく行かないと思うが、外国でも取り入れている制度であるし、プロの裁判官だけに任せるのではなく、普通の人が重要な国の制度に参画するというのは、将来的にはプラスだと思う。
ただ、日本人には他人の運命に自分の意見が影響を与えるということが、性格的に受け入れにくい点があるので、その辺りが制度的にスムーズにいかない懸念もある。
それにしても最終的に裁判員に選ばれなかった人が、「残念だ」「ほっとした」ともらした言葉が2つに分かれたのもなるほどと理解できる。
語弊があるが、今日は割合分かり易い殺人事件だった。66歳の女性が近所の男性に刺殺されたというもので、被告も殺人を認めている。従って、刑期がどの程度になるかということが焦点になる。判決は3日後だが、どう出るか。
「知の現場」も大分進んできた。取材原稿もいくつか目を通して感じたままにコメントをつけて取材者に伝えている。私自身の4つの原稿はすでに送付済みで、その内2つは出版社のOKをもらっている。先日来こちらのコメントに対してどうしても納得してもらえない執筆者がいて、再三メールで意見の摺り合わせをしているが、相手と意見が合わない。久しぶりの対立で文章も深く考えるようになるが、一番の対立点は問題点の捉え方の違いである。まあもう少し議論を戦わすことになると思う。性格の差もあるだろうが、今までの経験、体験、歩いてきた道、仕事の差、が一番大きいかもしれない。まだまだこういうことにワクワクするのは、安保時代の名残だろうか、或いは若いのだろうか。