5月に流行しかかった新型インフルエンザが、ここへきて急速に感染拡大しつつある。数日前日本では初めて沖縄で死者が出てから連続的に3人もの死者が出た。一昨日舛添要一・厚労相は、国内に流行しているとの認識を示した。
現在甲子園で開催中の高校野球でも学校によっては選手がインフルエンザに罹って大変だ。島根県代表チームの立正大淞南高校は、昨日の試合で登録18人選手中4人が欠場するという苦難を味わわされた。PL学園でも選手が一人欠場した。プロ野球でも北海道日本ハム・ファイターズの4選手が感染しており、選手とファンの交流を当分の間取り止めるという。大相撲にも感染者が発生した。
インフルエンザが今年の冬に流行すると警戒されてはいたが、この夏に流行するとは、誰も予想していなかったようだ。予防ワクチンの製造を急いではいるが、とても必要量を充足できない。約2,500万人分が手当てされるとみていたが、どうも1,500万人前後しか用意できないようで、不足分は輸入するらしい。それが、流行が早まったために必要量が益々足りなくなる。
今日厚労省は専門家や患者団体との意見交換会で、ワクチンをどういう基準で接種させるか打ち合わせをして、どういう人にその機会を与えるか、その優先順位を決めようとしたが、決められない。予防接種も、公費負担のある定期接種と全額自己負担の任意接種かも決まっていない。結局9月に決定することになった。子ども団体では身体の弱い子どもを優先的にワクチン接種をと要望し、妊婦や高齢者では彼らにと、また医師会では、患者を診るために、そして患者へ移さないためにも医師と看護師を優先的にとそれぞれの立場から要望して、まだ話がまとまらない。しかし、決まったところで最初の接種は10月からになるという。なぜか打つ手が後手後手に回っている感じがする。いつも通りのノロノロ仕事で、実際に大流行になったらどうするのか。いつもながら、お役所仕事にはうんざりである。