かつては9月21日と言えば、秋分の日というのが通り相場だった。それが今年は敬老の日である。以前敬老の日は「9月15日」だったが、十数年前に9月の第3月曜日が敬老に日と決まってから日時は流動的となった。今年のケースでは昔に比べると随分遅い敬老の日となったものである。
妻と見合いした日が、41年前の敬老の日だった。そして翌年5月にめでたく結婚と相成った。その結婚以来今年は満40年・ルビー婚を迎えた。末永く気持ちを合わせて仲良くやっていきたい。
さて、高齢者とは、一応65歳以上の年配者を指している。近年の少子高齢化現象を反映して、全人口に占める高齢者の割合が年々高まっている。総務省の調査によると、女性は全女性の25.4%、つまり1/4の女性が高齢者ということになる。男性だって全男性人口の19.9%が高齢者である。5人にひとりである。もちろんこの高齢者人口の高さは世界一であり、幸福か否かは別にして、日本は世界1のお年寄り天下となった。
昨年11月に韓国・束草市で開催されたシンポジウムでパネリストとして講演した際、「朝鮮日報」記者の資料を引用して話をした。その資料によると2015年には、韓国が日本を抜いて世界一のお年寄り国家になるというものだった。私も直前になってインターネットで調べるまで、その実態は知らなかったが、会場で私がそれに触れた時の600人の出席者の驚きと動揺は、一瞬会場がどよめいたほどである。とりわけ韓国人の出席者は複雑な気持ちに襲われ、かなりショックを受けたようだった。
どこの国でも大きな社会問題としてクローズアップされてきたのが、年金、医療、介護、雇用等の高齢者に関わる福利厚生問題である。鳩山政権になって悪評高い後期高齢者医療制度が撤廃される。まもなくその年齢に達する自分にとっては、自分自身の問題でもあり、歓迎すべことである。
平均寿命とともに、最近話題になっているのが、健康寿命で日本人のそれは、75歳だという。男性が72.3歳、女性が77.7歳である。その年齢に達すると身体に突然故障を抱えたり、筋肉が減少するらしい。あと2年しかないと思うとぞっとするが、それを払拭するひとつの鍵は、生きがいだそうだ。男が会社を辞め、ぶらぶら時間を空費してあまり目標とか、生きがいがなくなると75歳がデンジャラス・エージと呼ばれる現象に陥るようだ。私自身まだやることが沢山あり、まあその点ではあまり心配はないと思うが、これからの1年1年は身体と同時に、精神面もケアすることが重要だと思う。