864.2009年9月24日(木) 鳩山新政権順調にスタート

 鳩山内閣の行動がてきぱきしていてスピード感があり、国民の信頼もうなぎ登りの様子である。鳩山首相自身国連総会出席のため訪米中であるが、最初の試練である環境サミットにおけるスピーチで男を上げた。二酸化炭素排出を2020年には、1990年比で25%削減のような高い数値を国際公約として具体的に発表したことは、主要国の高い評価を得た。その一方で、アメリカと中国の両巨大ガス排出国が著しい排出ガス削減を目指すという抽象的で、数値の裏づけのない演説をしたのとは大きな違いである。

 過去にわが国は数値目標を掲げることから逃げて抽象的過ぎると言われ続けてきた。それが、今回の鳩山訪米では、主要国に先駆けて打って変わって世界に向け約束ごとを公表した。これが、うまく予定通り実行できたら世界中の日本に対する信頼は、一段と高まるだろう。仮に思惑通り行かなかった場合は、日本への信頼は忽ち失墜するだろう。日本経団連はぐずぐず言っているようだが、もう待ったなしである。やるっきゃない。 

 それにしても、大臣を筆頭に各省庁の仕事ぶりは、失速しないか心配なほどである。その気概や良しと二重丸を上げたいところだが、問題は亀井静香・金融担当相の、中小企業融資やサラリーマンの住宅ローンの返済に対して金融筋が3年間猶予する法案の立案を検討させていることである。これは、確かに中小企業等にとっては朗報であろうが、金融機関にとってはきつい。民間の商業活動に対して国家が法律で縛るのは問題ありとする不安説がある一方で、金融機関が今後貸し渋りを増やすのではないかとの懸念材料もある。それにしても、大臣が代わっただけで今まで大して騒がれなかったことが、一気に法律化という短兵急な事態にまで発展しようとは、まさに驚きである。もう少し静かにやってもらいたいものである。この調子だと、また別のところで別の問題が噴火しかねない。

 今日の朝日夕刊の一面に、「行政刷新会議事務局長、加藤秀樹氏を起用へ」と出ていた。加藤氏の肩書きに「構想日本代表」とある。加藤氏には何度もお会いしている。堅実に「構想日本」を影響力のあるシンクタンクに育て上げてきた。度々セミナーにも出席したが、明晰な頭脳で歯切れの良いスピーチは垢抜けている。

 本当に加藤氏が新ポストに就くなら、確かに適任であろう。最近は、中央、及び地方自治体における「構想日本」主導の「事業仕分け」が功を奏しつつある。実績を上げていた「事業仕分け」を国家的に実施できれば、どれだけ国の財政にとって救いとなるか。国家予算の1割を削減できると言っておられるので、ぜひやってもらいたい。

2009年9月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com