925.2009年11月24日(火) 茨城県教員海外派遣団の同窓会

 久しぶりに水戸へ来た。今から29年前文部省教員海外派遣団でご一緒した茨城県の先生方との同窓懇親会「チボリ会」出席のためである。車で来ようかとも思ったが、気楽に往復した方が良いと考え直し、特急「スーパーひたち」に乗ってやって来た。車窓から冬枯れの田園風景を見るのはしばらくぶりである。

 水戸は昨年妻と梅の季節に偕楽園へ来た時以来であるが、駅西口前には大型ホテルが3軒、予備校ビル、高層マンションが建設されて大分様子が変った。それでも教員海外派遣団をお世話していたころは、毎年のように水戸駅東口の県教育庁へ足繁く通ったので、何となく懐かしい感じがする。

 しかし、チボリ会会長・海野千秀先生によると、藤原正彦・御茶ノ水女子大教授は水戸駅前の様子を見て「水戸も随分つまらない街になりましたね」と仰ったとか。

 あれから随分時が経った。あの時マルセイユとローマで教育施設を視察したが、偶々マルセイユ滞在中にビートルズのジョン・レノンが暗殺されて当地でも号外が出たほどの騒がれようだった。その後レノンが殺された高級マンション「ダコタハウス」前を他県の教育視察団とともに通過してレノン暗殺時の様子について話したことも懐かしい思い出である。

 来年国際ペン大会が東京で開催されるが、それを記念して今新著を出そうと考えている。もうすでに書き出しているが、旅行会社の実態と添乗員について自分なりに考え感じたことを思い切って書いてみようと思っている。その点で、文部省教員海外派遣団で体験したいくつかのエピソードや、ハプニングは格好のネタになる。その意味では普通の観光団とは一味も二味も異なる、国が主催し、支援するテクニカル・ビジットを数多く手がけたことは私の添乗員人生において血(知)となり、肉となったと考えている。

 今日は私を含めて参加者は僅か8名だった。海野先生は今年83歳であるが、顔艶もよくお元気なのが何よりも嬉しい。18名の団員の内、昨年亡くなられた山田先生を含めて物故者は3名になった。残る会員は15名である。会食の最後に来年30周年をひとつの区切りとして、「チボリ会」の今後の方向性を来年の30周年記念会で決めようという結論に達した。参加者が少なくなろうとも、会長が元気に参加してみんなが集まって楽しい懇親会を持とうとの気持ちさえあれば、いつまでも続ければよいと思うが、会員ではない私が口幅ったいことも言えず、黙って聞いていた。こういう仲間内の会で年数を重ねた場合の存続というのは、退け時が難しい。これまでにも終止符を打った戦友会を見ていると、戦地で生死を共にしただけにその矛の収め方は特に難しい。全国各地から集まる戦友とは別れ難く、その気持ちをどうすべての戦友に分かってもらえるのか、解散式では涙が止まらなかった。

 来年も参加して皆さんの気持ちがどんなものか知りたい。懇親会が終ってから、会長の趣味でもあるカラオケを楽しもうと、ホテル前のカラオケ店へ全員で出かけて気持ちを発散した。

2009年11月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com