手紙を書くことで私なりに決め事というか、信念にしていることがある。基本的に万年筆による手書きである。そして宛名書きは必ず手書きである。現代の一般的な風潮としては、少しずつPCによる宛名印刷に変わりつつあり、特に大量の手紙、ハガキを扱う場合は宛名印刷になる傾向がある。だが、これは最も嫌いなことである。
使用する万年筆については今までいろいろなメーカー品を使用してきたが、現在はパイロット製を使っている。しかし、これもキャップ部分が壊れて、予備のペリカン製にいつ替えようかと考えているところだ。
割合まめに手紙を書くので、ある程度書き慣れていることもあるが、かつて会社勤めをしていたころは、若い社員が顧客へお願いする旅行のお誘いや、案内を当然のようにボールペンで乱暴に書いていたのを見て、怒ったこともある。万年筆を使うように言ったところ、自分は万年筆を持っていないと言った社員もいた。唖然とした。その時は言い聞かせ、万年筆は商売道具だがらすぐ買うようアドバイスした。
現在の若手社員はどうだろうか。宛名もPCで、内容は見本文章を使い、相手の名前もPCで書いているのではないかと些か気になる。時代の流れもあるが、手紙を書くときはそれなりの心構えと作法があると思う。目の前に相手の顔を思い浮かべながら、よくよく考えてその人に合った文章を書く。それは手間がかかろうとも、相手に対する礼儀であると思っている。そして気持ちはボールペンより筆か万年筆の方がこちらの気持ちが伝わると思う。
さて、数日前から年賀状を作成し、1人ひとりの宛名書きをやっている。年賀状だけのお付き合いになってしまった人もいる。元気でやっているだろうか。自分より若い友人が亡くなったのは寂しい。例によって万年筆で書いて、今日漸く600余枚を書き上げた。年賀状はPCで「WORD」を使って3種類作成した。このほか3人の孫に宛てた別様の年賀状に、それぞれ手を加えて作成した。これでひとまず安心である。
さて、昨日の朝日新聞の全国世論調査によると、鳩山内閣の支持率は先月の62%から、大きく下がって48%にまで下がった。総選挙直後の9月には、71%もあった支持率が右肩下がりで転げ落ちている。逆に不支持率は、前月の21%から34%に上がった。首相官邸高官が「政権全体が最終的にものを決められない不安感」、「普天間も予算も財源も難しい話だが、首相がこうすると言えば済む話なのに言わないので、『大丈夫かこの人は』と思われている」と言っている。つまり首相の指導力に疑問府がついているのだ。
総理大臣たるもの、もう少しすっきりと決断力と存在感を示して欲しい。