今日は天皇誕生日。今年76歳になられたという。今年は今上天皇在位20周年、そしてご成婚50周年と重ね重ねのおめでたである。最近は前立腺の早期治療等で以前ほどご健康ではないようだが、相変わらず国璽行事が数多く中々ご多忙の様子である。それが、先日の習近平・中国国家副主席との会見などでも、その会見実現の経緯に問題ありと指摘されるなど、周辺は中々喧しかった。
さて、今日の仰天ニュースは日米間の核の密約文書が現存していたことが分かったことである。最早その文書の存在は疑う余地がなかったが、外務省にも文書は見当たらず、すでに廃棄処分されていたと考えられていた。それが、驚いたことに佐藤栄作・元首相の子息・信二元通産相が父から受け継いだ遺品の中から発見されたのである。密約文書を交わしたニクソン米大統領と佐藤栄作首相、両首脳の一方の当事者である。決定的な証拠である。
これには両首脳のフルネームのサインがなされている。先日公開された吉野文六・元外務省アメリカ局長のイニシアルだけのコピー文書とは違って正式合意書である。こうなっては、これまで密約の存在を否定し続けていた歴代の首相、外相、自民党幹部、外務省幹部はどう弁解するのか。つい最近でも吉野証言がなされた後でさえ、外相、官房長官は相も変わらず、核密約を否定した。
この事実を一体どう説明するのだろうか。これまで核密約を否定してきた人たちは、この点について何らの発言もしていない。こういう国民を騙し続けた人には、今後外部に向かって発言して欲しくはない。
ところで、もたもた鳩山政権が漸く2010年度の税制改正大綱を決定した。マニフェストも税収の極端な落ち込みからかなり修正せざるを得なくなった。われわれ夫婦にとって直接関係のある項目では、配偶者控除(38万円)の廃止が先送りされることになり、とりあえず現状通りとなった。従って増税負担はない。
しかし、国の財政事情は益々悪化している。税収が見込みより9兆円も減って37兆円で新規国債発行は53兆円にまで膨らむ。税収より借金が多いという終戦直後以来の異常事態である。いくら事業仕分けで経費を削減しても、数億円の目標が結果的には6,800億円程度の削減にしかならなかった。これから小泉内閣時に目指した財政改革を、国民に大きな負担をかけることなしにどう実現するのか、目標をはっきり国民に示して欲しい。