955.2009年12月24日(水) 秘書は起訴、鳩山首相は不起訴処分

 6月以来燻っていた鳩山首相の偽装献金問題の内、虚偽記載などの政治資金規正法違反について、今日東京地検特捜部は虚偽記載罪で公設秘書と会計責任者の政策秘書を略式起訴したが、親分の首相は嫌疑不十分で不起訴処分となった。

 以前から話題になっていたが、こういうケースで張本人の政治家が起訴されることは極めて稀である。今回首相が過去10年間に実母から提供を受けていた資金は11億5千万円である。この巨額の資金提供について首相自身はまったく知らなかったと言い、すべての責任を秘書と提供者である母親に被せている。常識的に考えて、こんな馬鹿なことが考えられるだろうか。首相自身かつて野党時代に秘書と政治家は同罪と述べていた。7年前には、不正に関連して自民党代議士の秘書が逮捕された時、代議士の責任は免れない、潔く議員の職を辞すべきであるとも主張した。それが、自分自身がその立場に追い込まれるや徹底して白を切り、知らぬ存ぜぬを押し通している。

 二枚舌というか、何という鉄面皮だろうか。恥を知れと言いたい。そのうえ総理大臣は辞めないと聞かれないことまで答えている。でもよくよく考えてみるとこれは政治家の本質なのではあるまいか。いつも自分に都合良く合わせるのが、政治家の世渡りテクニックではないか。

 それにしても、かつては不正の絶えなかった自民党が、正義感溢れるコメントを発表していたのは、対照的で笑っちゃう。お互いにどっちもどっちではないか。

 しかし、鳩山首相の金銭感覚はおかし過ぎる。自分の母親から10年間に亘って毎月1,500万円もの現金をもらっていて、まったく知らなかったというのは庶民感覚としては絶対変だ。検察ももっと核心を突いて実態を曝け出すべきである。どうも後味が悪い。

 いずれにしろこんな好い加減な捜査をしているから、後から後から政治家の不正が絶えないのだと思う。

 ところで、今日発売予定の「知の現場」が書店においてあるかどうか、近所の2つの書店へ偵察に行ったが、残念なことにいずれの店頭でも見ることはなかった。尋ねれば、あるいは置いてあったのかも知れないが、いずれにせよ平積みのように目立つ場所にはなかった。まあ明日の朝日朝刊に広告が掲載されるそうだから、そうなれば置かれることになるだろう。明日来年1月から始まる「図解」講師の打ち合わせで新宿に出るので、新宿三省堂と紀伊国屋書店を覗いてみようと思う。

2009年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com