3年前から毎年この時期にミクロネシア大使館から案内をいただいて、六本木の全日空ホテルで開催されるアジア・大洋州26ヶ国参加の「アジアの祭典チャリティーバザー」に出かけている。今日も妻と出かけたが、とにかく会場は人、人、人でいっぱいである。式典には遅れてしまったので、バザーの会場を見て回ってホテル内レストランでランチを食べるだけだったが、会場内にはいつも通り各国の民芸品が豊富に展示され大分安く販売されていて、見ているだけでも結構楽しい。見学者は人込みを掻き分けるようにして、屋台に群れて民芸品を買い漁っている。ちょうど孫たちの土産に値段も手ごろなものがいくつかあったので、ベトナム、ビルマ、マーシャル諸島の珍しい素朴な手作り品を安く購入した。
偶々会場で久しぶりにジョン・フリッツ・ミクロネシア連邦大使閣下にお会いした。夫人がこの祭典に力を注いでおられるので、ミクロネシアの屋台を始め会場内の様子を見ているようだった。しばらく大使と立ち話をしたが、森喜朗元総理の健康状態を大分気にされていた。森さんは、このところ2020年東京オリンピックの準備やトラブル発生でご苦労されているようだが、その前年2019年開催のラグビー・ワールドカップが順調に、成功裏に開催されることを強く願っておられると大使は言っておられた。
会場内のあまりの混みようには聊か閉口したが、主催国の人々の民族衣装などの雰囲気に浸れて、お得な買い物が出来て、来年もまた気楽にやって来たいと思っている。
さて、今日ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が初めて来日された。急にわが国でもムヒカ氏が話題になったのは、世界で最も貧しい大統領との風評からである。大統領の地位まで昇り詰めながら今も質素な生活を営んでいることと、その生活信条が国民に大受けなのである。大統領になる前には4回も逮捕され、13年間も刑務所に収監されていた苦労人である。収入の9割を貧しい人々に寄付する清貧の人でもある。
ムヒカ氏の言葉の中で最も印象に残る言葉は、「貧しい人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、欲望が無限にあり、いくら物質的に恵まれても満足しない人」である。この言葉を、わが国の政治家に当てはめてみたい。