967.2010年1月5日(火) 平城京遷都1300年祭

 奈良が今年遷都1300年祭を計画していて大分盛り上がっているらしい。長男の連れ合いが奈良県吉野の出身である関係で吉野を訪れたことはあるが、奈良市内は高校の修学旅行以来行ったことがない。世界遺産に興味を抱くようになってからは、世界遺産「奈良」への関心が格別に強まっているが、訪れる機会がない。何とか今年中に行ってみたいと思っている。

 ヨーロッパでは、ショパン生誕200年祭が生地ポーランドを中心に世界中のクラシック・ファンを魅了するイベントが目白押しのようだ。ピアノの詩人と言われたショパンだが、小学生のころショパンの伝記を読んでからショパンに興味を持つようになった。仕事のおかげで「雨だれ」を作曲したマヨルカ島の教会を訪れ、ショパンが「雨だれ」の譜を書いた愛用のピアノの鍵盤を叩いたことが今では良い想い出となっている。

 父が存命のころ父に頼まれ、作曲家・高木東六さんを車で鶴見のご自宅へ迎えに行き、藤沢のコンサート会場までご案内したことがあった。その車中で高木さんが、まだショパンの故郷へ行ったことがないので、いずれ行きたいがその時は案内して欲しいと仰った。残念ながらその望みは叶わず、高木さんは亡くなられた。

 さて、昨日4日はビルマ(ミャンマー)の独立記念日だった。ビルマでは軍事政権トップのタン・シュエ国家平和発展評議会議長が、独立記念日式典でメッセージを読み上げ、予定通り年内に総選挙を実施すると公表した。これまで空手形ばかり発行して来た軍政幹部の言葉をどこまで信じて良いものか。民主化運動を進めるグループは、アウン・サン・スー・チーさんの解放を求める声明を発表しているが、軍政が認めることはほとんど望み薄である。これまでの軍政の厳しいやり方は極めて弾圧的であり、選挙で敗れていながら敗北を認めず強引に政権に就いた現政権の言質は、まったく信用出来ない。ビルマ国内にもささくれだった空気が漂っているのではないかと心配でならない。

 かつては、独立記念日には決まって東京のビルマ大使館で祝典を開いていた。私も何度となく招かれて、パーティに参加した。ビルマ大使夫妻を始め、大使館のスタッフもにこやかに応接され、楽しいひとときを過ごしたことを今でも懐かしく思い出されるくらいだ。1975年ごろ赴任されていたウ・チ・コー・コー大使には、いろいろお付き合いさせていただき、旅行の手配もさせていただいたり、浜松まで一緒に旅行したり、そのお人柄はお付き合いしていて楽しかった。あの当時の大使館内には和気藹々とした空気も流れていた。大使館にも気軽に訪れることが出来た。今ではビルマと聞いても嫌な事件ばかり連想してしまう。国連加盟国でありながら、世界遺産条約を調印せず、素晴らしい史跡がありながら世界遺産ただのひとつも登録されていないのも異常だ。

 もう少し様子を見て、行けるようなら近いうちに再び訪れて、今も連絡だけは欠かさない優しいビルマの友人たちに会ってみたい。

2010年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com