昨夜遅くなってから小沢一郎・民主党幹事長のかつての秘書だった石川知裕・衆議院議員と同議員の秘書が、政治資金規正法違反の虚偽記載容疑により逮捕された。さらに今日になって小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」の会計責任者だった大久保隆規秘書も同じ容疑で逮捕された。
昨年暮れ以来東京地検は小沢氏へ任意で出頭を求めていたが、小沢氏側に一向に要請に応じる様子がなく、しびれを切らした検察が一斉に小沢氏側の外堀を埋める行動に出てきたものだ。
それにしても民主党総裁である鳩山首相はもちろん、民主党内から小沢氏を説得したり、その行動を非難する動きがまったく出てこないのは不可解である。むしろ応援団になってけしかけているように見受けられる。小沢氏の土地購入代金の出所が、不透明で怪しいことは、これまで小沢氏本人が一切説明しないからだ。西松建設や鹿島から何がしかのキックバックをいただいたことについては、両社の関係者の証言がある。購入代金と銀行借り入れの時期の不整合、これら建設会社の証言との食い違いなどを考えても不自然である。然るに民主党内に誰ひとりとして猫の首に鈴をつける、良識ある議員が現れない。こんな状態が長く続けば、民主党のイメージダウンは免れないことが分かっているにも拘わらず、小沢氏を諌める者がいないのである。何のことはない。子どものように、実力者・小沢一郎をただ怖がって怯えているのである。小沢氏にしても火の粉を早く振り払った方がよいと思えるのに、忙しいの一言で地検の追及から逃げ回っている印象を受ける。
今一番問題になっているのは、世田谷区深沢の土地約440㎡の購入代金、約4億円の入手経路である。わが家近くの呑川遊歩道沿いに歩いて行けば、辿り着ける割合近くの土地である。この購入資金4億円をどうやって入手したのか、小沢氏は未だに説明しようともしない。結果的に関係者3人が逮捕される事態になっている。
折りも折り今日民主党政権発足後初めての民主党定期大会が開かれた。幹事長としてどんな発言をするのか注目が集まったが、「法令に反していない」「幹事長職をやりぬきたい」「日本の民主主義を守るためにも屈してはならない」「断固として戦うことを決意した」と発言して、反省の色なぞ微塵も感じられない。強気に検察と徹底的に対決するという。それを鳩山首相以下民主党幹部に加えて、鈴木宗男議員までが後押しするという、まるで野次馬連合結成である。中には官僚の最高組織・検察と対決し、戦争も辞さないとまでわめく馬鹿な女性議員がいる。果たして国会議員が胡散臭い土地購入代金問題などで、国政を放ったらかしにして済むと思っているのか。小沢氏はまずきちんと国民が納得のいく説明をするのが疑惑を持たれた政治家の責任ではないのか。
まったく納得がいかない。民主党幹部は政治を弄び自分たちのオモチャと考えているのではないだろうか。