3166.2016年1月13日(水) 軽々しい国家予算の決め方

 暖冬と言われている今年の冬は、スキー場に積雪が少なく営業が出来ないような状態が続いていた。そんな折今日はこの冬で最も寒い一日となったようで、北海道の北見市では-20℃で今冬最低気温を記録したし、都内でも初めて-0.9℃の初氷現象が見られた。

 さて、今日漸く株価が下げ止まった。新年になって昨日まで6営業日下げっ放しだった日経平均株価が、今日になってやっと下げ止まって反転した。年初からの株価の低迷には、経済界は言うに及ばず、政界でも年末の株価上昇をアベノミックスの成果と自画自賛していた政府はほっとしているようだ。

 早速今日2015年度補正予算案を衆議院予算委員会で可決した。総額3兆3,213億円である。明日衆議院本会議で採決される。これは、安倍政権の看板「1億総活躍社会」実現へ向けた緊急施策とTPP対策などを盛り込んでいるようだ。その中で低所得高齢者に対して一律3万円を支給する給付金が問題を残した。〆て総額約3,600億円である。対象は65歳以上で住民税非課税の人を含む1250万人である。自民党内でも反対の意見を述べる議員がかなりいるという問題の多いバラマキである。

 この給付金に対する麻生太郎財務大臣の回答が、首相の答弁とやや異なる。政府内でも異論が大分あったと聞く。私もこの一律配布にはどうしても賛成出来ないし、9日にお会いした神沼克伊・国立極地研究所名誉教授も反対しておられた。

 税収が予想以上に増えたことと、消費税値上げ分に安心したのか、気持ちが大きくなり浮かれて野党からバラマキと批判されているように、選挙目当ての大出費をやらかそうとしている。

 かつてしきりに言われていた財政健全化とか、緊縮財政という言葉は今回キレイさっぱり忘れられている。どうして子どもで言えば、お小遣いをもらったら貯金して必要な時に欲しい物を買うという気持ちにならずに、短絡的に派手な無駄遣いをするのだろうか。財務省ももう少し与党に対して注文をつけて健全な収支が行われるようしっかりマネージメントしてもらいたいものである。

 これでは、わが国の借金は天井知らずに増え続け、いずれ身動きが出来なくなってしまうのではないだろうか

 いつもながら政治家のいう言葉は軽いものだ。

2016年1月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com