目黒の八芳園という名園は、ホテル、宴会場、レストランともに由緒ある伝統と歴史を持ち、その筋では評価も高い。ロケーション的には近くであってもこれまで雅叙園は訪れることがあっても八芳園へ立ち寄ったことはなかった。
それが今日ゼミの先輩である島田国生さんのお手配により、親しいゼミの4夫妻と食事を共にする機会を作っていただいた。当初妻も参加を予定していたが、生憎風邪をこじらせたので失礼させてもらった。会話はいつもながらとりとめもないものだが、こういう素晴らしい場所でゆっくり食事をいただくのも至福の時と言える。
残念なことに折角名園へ来ていながら庭園を散策する機会を逸した。建物は新しいので最近立て直したのだろう。正門の門構えが大名屋敷然として風格がある。庭園の名称は「四方八方どこを見ても美しい」に由来するという。聞けば、江戸時代には一部が大久保彦左衛門邸となり、その後時の大物武家の手を経て、大正期に日立の創立者・久原房之助が手を入れ、建物と庭園をほぼ現在の形に作ったと言われている。
「灯台下暗し」である。近くにこのような素晴らしい場所があって幸せだと思う。近いうちに改めて妻と訪れてみたいと考えている。