1001.2010年2月8日(月) キリン・サントリーの統合破談

 キリンとサントリーの統合が破談となった。昨夏両社は経営統合を発表して交渉を続けていたが、今日になって白紙に戻すことを決定した。最初この計画が発表された時、驚くとともに一抹の不安があった。理由は、あまりにも両社の体質が違いすぎることだった。特に最初に統合の話を聞いた時、上場会社と非上場会社では交渉が難航するのではないかと気になった。果たせるかな、サントリーは創業家の権利をキリンに強く要求したようだ。トータルに考えてキリンの1に対して、サントリーの比率が0.8~0.9ということはキリンも認めたようだが、創業家の権利を全体の1/3以上と申し出て、どうもそれが統合のネックになったようだ。

 統合破談が発表された後、記者会見に現れた佐治信忠・サントリー社長の態度が良くない。記者を小ばかにしたような態度は失礼千万である。自分を何様と思っているのか、傲慢そのものである。序に言えば、顔も良くない、声も良くない。品格にしたって朝青龍も真っ青である。責任は相手側にあると言わんばかりで、ズボンに片手を突っ込んだまま歩きながらしゃべる下品な態度には、これがお坊ちゃんと呼ばれる人かと呆れた。こういう礼儀を知らない傲慢な社長がトップでは部下も救われないのではないか。今リコール問題で右往左往のトヨタの豊田章男社長と同様、世間知らずの世襲経営者が現れては世間を騒がせている。今日の応対を見ていると、出資比率や販売戦略なんかより世襲経営者の思いやりのなさとか、空気が読めない経営感覚が問題ではないかと思えてきた。

 キリンとしては、グローバル戦略の最中に良いパートナーを失った点は痛いが、ビール業界だけではなく、長期的に見れば他の業界の中で別の相手を探す方が反ってプラスになるのではないか。

 さて、あと5日でバンクーバー冬季オリンピックが開催される。ところが、最近になってスキー会場であるウィースラーの雪不足が心配されている。テレビ画面で見る限り、確かに雪不足は明らかである。ウィースラーは冬のリゾート地として、一部の日本人にも早くから知られており、スキーが今よりもっと人気があった20年以上も前に1度カナダのエージェントに案内してもらったことがある。その時の印象は狭いところだと感じたので、まさかこの地でジャンプ、アルペン、クロス・カントリー、モーグル、バイアスロンまで開催出来るのか気を揉んでいたところである。

 今の様子では、雪を別の場所から運んでこないと開催に向けた満足なコンディションは出来上がらないのではないだろうか。

 しかし、やはり冬季大会というのは夏季大会に比べると参加国が少ないせいもあって、何となく今ひとつ盛り上がらないような気がするが、どうだろうか。

 今日日経平均株価が9,951円まで下がり、ついに1万円を割った。

2010年2月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com