また考えてもいなかった公文書の存在が明らかになった。ロッキード事件直後に当時の中曽根康弘・自民党幹事長がアメリカ政府に、ロッキード事件もみ消し要請をする公文書がアメリカで見つかったのである。その当時当然ながら日本政府、並びに自民党内にはここに至るまで複雑な事情があったらしい。中曽根幹事長は、三木首相に「高官名リストが公表されると日本の政治は混乱に投げ込まれる」「公表を遅らせるのが最良」と言ったと言われている。そのうえで、もみ消し要請をした。
当時三木首相は事件の真相解明を言明していたが、もしこの事実が公表されたら三木内閣の崩壊、選挙での自民党の敗北、日米安保体制の破壊につながる恐れがあると中曽根幹事長から強く指摘もされた。結果的にこの資料は原則として公表しないことを条件に日本の検察に提供された。
まあ国賊的な政治家どもの呆れたパフォーマンスである。昨年核持ち込みに関する外交密約文書が長い疑惑の年月を経て、その存在が明らかになったばかりである。まったく過去の自民党政府は国民に対してウソばっかりついていたというていたらくである。
よくもぬけぬけと嘘八百をついていたものである。「火のないところに煙は立たぬ」というが、煙の立ちっぱなしではないか。騙されていたのは、蚊帳の外に置かれている国民だ。まったくアホらしい。綺麗ごとばかり言っていた三木首相は亡くなったが、中曽根元幹事長は相変わらず健在である。こういう嘘つき政治家をこのまま黙って許しておいていいものだろうか。まったく腹が立つ。
午後JN協会の定例セミナーでは、クロアチア政府観光局日本代表のエドワード・トゥリプコヴィッチ・片山氏がクロアチアについてパワーポイントとDVDを使い、丁寧に説明された。内戦が終結して旧ユーゴスラヴィアから独立したクロアチアはいくつかの世界遺産や、自然公園もあり、加えてアドリア海沿岸のクルージングのルートにもなって観光ブームを巻き起こしている。2年前に日本に政府観光局も開設され、訪れる日本人観光客は10年前に比べて10倍の伸びを示し、昨年は16万人余りの日本人客が訪れたという。
片山氏は父がクロアチア人で、母が日本人ということで、セルビアに住む山崎洋さんと同じだ。山崎さんのこともよく知っていたし、今度彼が一時帰国した際には連絡をとって会おうということになった。
夕刻は浜松町TEI社の「図解塾」・「私の仕事図」第2回の講義に出席した。第1回の久恒啓一理事長の講義には出席しなかったので、第3回と第4回で私が担当する「時事問題・図解」の参考に資するために、今日の八木哲郎会長の講義にアシスタントとして参加した。受講生が図を描いている間テーブルを巡回してアドバイスをしていたが、驚いたのは受講生のひとりにまだ在職中に旅行産業経営塾で偶々講師を務めた時、その事務局におられた人から挨拶されたことである。かつて一般旅行業資格の講義を名古屋で行った時の受講生から、サンフランシスコのみやげ物屋の店員から突然声をかけられ面食らったことがあるが、講師をしているとこんなことが偶にはある。
午後9時に講義を終えて府中市内まで帰られる78歳の会長にとっては本当にお疲れさんである。夜は新宿くらいまでしか出られないと言っておられたが、その通りでよく浜松町まで来られると思う。帰りに浜松町駅近くで一杯ご馳走になる。テキストはすでにTEI社に手渡したが、もう少し手を加えてより効果的にしたいと考えている。