1015.2010年2月22日(月) 就活学生に人気のある観光業

 昨日長崎県知事選挙が行われ、3期で勇退した金子原二郎・前知事に代わって立候補した自民党系の元副知事が民主党が推した元官僚ら6人の対立候補を破って初当選した。

 金子前知事の1期目の頃に、毎年恒例の大きな請負団体の旅行シリーズで壱岐・対馬を企画し、金子前知事からパンフレット上に歓迎の言葉をいただいたことがあるが、種明かしをすれば、実はあの文章は私が代筆したもので、それを長崎県観光課から承認していただいたことを懐かしく思い出す。

 折りしも鳩山首相と小沢幹事長の「政治と金」問題のせいで、民主党及び鳩山政権に対する支持率は下降気味で、小沢氏の求心力も低下している。民主党にとってはその最中の知事選敗北である。昨年の衆議院選挙では長崎県全小選挙区で民主が完勝した。夏の参議院選挙の前哨戦といわれた矢先の選挙に負けたことは、民主党内に衝撃を与えている。

 首相も幹事長も国民を甘く見ている節がある。検察から起訴されなかったことを以って疑いは晴れたような口ぶりでは、とても反省しているようには思えないし、本当の意味で国民への説明責任を果たしているとは言えない。民主党内にも肝を冷やすような地震があった方がよい。政治資金の不透明さについて説明責任を果たし、真摯に反省しなければ、夏の参議院選挙だってどうなるか分からない。

 さて、日経朝刊の就職特集広告を見てみると大学生に人気のある企業が100社ばかり挙がっている。ここにも最近の学生の好みが表れているが、個性発揮の時代と言いながら、相変わらず安定志向、つまり寄らば大樹の陰と享楽傾向が窺える。

 ベスト10は銀行、保険、商社、観光業の大手企業で占められている。食品会社やマス・メディア、製造業がないのはどういう理由からだろうか。志望理由の中で目立つのは、国際性と規模の大きさである。その国際性と規模を満たし、そのうえ面白そうだというのが、ご存知「JTB」志望者の声である。これを見ていると心配な面もある。観光業は確かに面白い。だが、学生たちに果たして観光業の実態と裏がどのくらい分かっているだろうかという心配である。むしろ、厳しく、辛い仕事の方が多いのだということを知っておいて欲しい。

 旅行業を目指す人に案外多いのは、仕事は自分が楽しむのではなく、お客を楽しませることだということをよく分かっていないことである。

 ともあれ旅行業も昔に比べれば日の目を見るようになってきた。旅行業を見る世間の目も割合好意的になってきた。その中で仕事をするのは、張り合いもあるし、仕事もし易い。その点でわれわれの時代よりずっと恵まれている。

 今日観光立国が叫ばれるようになった。難しい問題もあるが、やはり観光は楽しい。国の政策に沿って仕事が出来ることも幸せなことであり、今のエージェントマンが何とも羨ましい。そんなことをふっと思った。

2010年2月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com