昨日沖縄で地震があったが、あまり気にも留めないでいたところ、今日夕方になって南米のチリでマグニチュード8を超える大きな地震があったという驚くべきニュースが入ってきた。詳しい情報はまだ得られていないが、津波が太平洋を横切り、南半球から北半球へやってきて日本には明日午後1時頃に到達するというから、そのスピードが速いのか遅いのかは分からないが、油断はできない。60年安保闘争の年にチリで地震が発生したことがある。太平洋を越えて日本にも津波が押し寄せ、三陸地方を中心に日本でも100人以上の死者が出るという大きな被害があったことを思い出す。
先月ハイチで大地震があったばかりだが、このところ天災地変が各地に大きな被害を及ぼしている。どのくらい予防出来るか分からないが、警戒するに越したことはない。これから明らかになるであろうチリの地震被害が心配である。
さて、このところギリシャの財政状況が危ういとの報道が目立っている。ギリシャ政府はEUの支援を受けつつ、再建策を模索しているが、その中で国民に厳しい忍耐を要求した。公務員の賃金カットや、年金支給額の削減、等々が国民を怒らせて大きなデモ騒ぎになっている。世界的な不景気は、ギリシャだけに留まらず、ヨーロッパ諸国を襲っている。今ギリシャ以外にも、ポルトガル、スペイン、イタリアが危機的状況に近づいているらしい。これらの国々のイニシアルを並べて、「PIGS」と呼ぶそうだが、何と「豚」ではないか。豚扱いされたこれらの国々は、今必死になって財政破綻から逃れようとしている。
外国の財政破綻をこれまで対岸の火災視していたわが国だが、昨日の日経夕刊によると下手をすれば日本もデフォルトに落ち込む危険性があると警告している。日本の国債発行額が異常に多いことがその根拠である。昨年末国の借金が871兆円で国民1人当たりに換算しても7百万円を超えるというのだから空恐ろしい。仮に消費税の引き上げだけで財政健全化を目指すには、消費税率を35%に上げる必要があるとの試算がある。とてもじゃないが、非現実的である。
しかし、こんな財政悪化が進捗する中で割合のんびりしていられるのは、日本の経常収支が黒字であることと、国債の90%以上を日本人が買っているからだと言われている。それにしても毎年毎年国債発行を繰り返しながら、一向に財政立て直しを論議しようともしていない。まだ、新聞で報道している程度で政治家や財務省の官僚たちは、まだ目覚めてはいないらしい。
いつまでも国債を発行し続けて、挙句の果てに国を破綻の方向へ向かわせようというのだろうか。