昨日南米チリで起きた大地震はマグニチュード8.8という超弩級のスケールで、チリでは300人を超える死者が出た。地震に伴って発生した津波が、そのまま太平洋を北上して日本にも影響すると予想されていた通り、今日はNHKなんか番組を変更して朝から津波情報にかかりっきりである。
バンクーバー・オリンピックも終盤に近づき、今までその存在すら知らなかった団体パシュートというスピードスケート・レースで、日本女子チームがひょうたんから駒というのか、あれよあれよという間に決勝まで勝ち残り、銀メダルが転がり込んできた。ドイツを相手にした決勝戦は好レースとなり、終始日本がリードしていたがゴール間際に逆転され、僅か2/100秒差で敗れてしまった。悔しさに橋本聖子団長なぞは、金だったならばなどと欲深いことを言っていたが、大健闘である。有終の美を飾りメデタシメデタシではないか。
ところが、国内では午前中からチリ地震による津波ニュースが溢れんばかりである。時々刻々と津波の襲来時刻を放送する。昨日予告した日本到着時間とそれほど違わないからすごいと思う。午後1時くらいから北海道・東北地方沿岸部へ少しずつ影響が出てきた。花咲港や久慈港では1m以上も高波が押し寄せてきた。夜の7時過ぎになって高知・須崎港でも1mを超える高波がやってきた。
自然の力というのは恐ろしいとつくづく思う。チリ沖合いでプレートが落ち込んで表面がずれた結果地震となり、それが大きなエネルギーを伴って海水を押し寄せるか、引っ張るかの作用をしているわけだ。延々2万㎞近い距離を大波がすごいスピードで走り続けて日本沿岸にやってきたことになる。地球の不思議さと言うか、実に神秘的である。
60年安保闘争の真っ只中の1960年5月22日に起きた三陸沖地震は津波を伴い、国内で142人の死者・行方不明者を出したが、それもチリ沖合いの地震の影響である。その時のマグニチュードは、これまで計測された最大級のものでM9.5だったという。現在チリのサンチャゴ国際空港も損壊されて航空機が飛べないというから、ハイチ同様チリの被災者救済活動も、これから国際的支援を仰ぎ、国際的な規模で行われるのだろう。
日本では今のところ死者はいないというが、チリでは今後犠牲者の数が増えていくことだろう。地震国に住むわれわれとしても安閑としてはいられない。
さて、昨年3月に行われた東京国際マラソンが、今年は1ヶ月も繰り上げて今日雨の中で開催された。出走者が32,000人というから驚異的な参加者数である。出走風景を観ているとまるで芋を洗うような雰囲気である。市民ランナーとして一般参加者が年々増え、今では出走のための抽選が行われているが、それも大した競争率で出走自体が難しい。何でも昨年は6倍の競争率だったというが、今年の応募者は30万人だというからすごい。幸運にも横浜に住む長男が昨年に引き続いて抽選で出場権を得た。数日前から天気予報がぱっとしないので、気になっていた通り、今朝から雨がしとしと降り続け、気温3℃と寒さも厳しくなり、あまり無理をしないよう場合によっては途中棄権もやむを得ないと考えていたが、夕方になり完走したと連絡があった。昨年のタイム3時間58分を上回る記録を狙っていたらしいが、やはり悪天候には勝てず、記録は4時間12分とのことだった。最後には寒さで足が動かなかったというからよほどコンディションは悪かったのではないか。目標完遂とは行かなかったが、悪天候の中で完走し、昨年より14分遅いだけだから、まあ健闘したのではないか。
普段中々忙しい中で毎日トレーニングを重ねるのは大変だと思うので、これからは無理のない健康マラソンにチェンジして、妻子に心配をかけないよう「ほどほどマラソン」「そこそこマラソン」にしたらどうかと思う。