今朝起きたらえらいニュースが伝えられていた。碓氷峠を出た国道18号線上の軽井沢町に入った地点で、観光スキー・バスが道路からはみ出して崖下へ転落した。その後乗客が14人死亡したことが分かった。ひとつの交通事故でこれだけ多くの犠牲者を出したことは、1996年以来で滅多にあることではない。
正月に軽井沢に行った時に警察署の前を通ったが、その立派な警察署の前から実況中継をしていた。
犠牲者の中に首都大学東京、東京農工大、法政大、早大等、大学生が多かったのは、若者向きのスキー・バスだったというせいだ。格安と謳っていたこのツアーは、往復とも夜行バスで旅館に1泊もしない0泊3日の体力的にかなりハードなツアーである。
近年スキー人口が激減してスキー客は最盛期の4割ほどだそうである。理由としては、スキー場で滑るには、スキー用具代、宿泊代、交通費などを考えると、その金額はかなりの出費になるので、若者や貧乏学生には高嶺の花になりつつあるようだ。今回のスキー・バスは、そんな隙間を狙った格安ツアーだったが、やはり普通の企画ツアーに比べてあまり安すぎるのも考えものである。取り扱った販売業者もあまり名前を聞いたことがないし、バス会社も2年前に創業した無名の会社で、ほんの一昨日には監督官庁の関東運輸局の処分を受けていた。
一番腑に落ちないのは、バスが決められていたルートを勝手に変更して運行していたことである。会社の運行管理者の了解を得ずにドライバーの一存でルートを変更することは、事故などで迂回せざるを得ない特殊なケースを除いて法律に違反することである。それが安全で早く目的地に到着出来る上信越高速道から国道18号線に、勝手に変更したことに最大の疑問が残る。専門家や関係者もその点が理解出来ないと言っていた。
いずれにせよ事故自体は、防ぐ手立てはあった筈である。それがなんとも残念である。
このため昨日突然持ち上がったSMAP解散のショッキングな話題はまったく報じられることがなかった。