1023.2010年3月2日(火) 日本最初のインターネット新聞「JANJAN」が休刊

 チリの地震と津波は世界中に大きな影響を及ぼしている。日本では津波に関するニュースが大きく伝えられ、避難に関して多くの厳しい意見も寄せられている。津波は予想通り襲ってきたが、第1波が去った後に多くの避難住民が警告を無視して避難先から自宅へ戻って来た。専門家によれば、津波は第2波、第3波が第1波を上回ることもあり、もしそうなった場合極めて危険だというのである。幸い今回は死者が出なかったから良かったが、それも50年前の三陸沖地震の教訓を活かせたことが大きいらしい。自然災害はいつ、どの程度のものが襲ってくるか分からない。少々慎重過ぎるくらいで、良いのではないかと思う。

 一方、震源地のチリでは、人的にも物量的にも大きな被害を蒙っている。食料が不足しているため、我慢しきれなくなった住民が食料を略奪し出した。電気もなく、水もなく、食料もない状態では、貯蔵されている食料略奪を、一刀両断に悪いと決めつけるわけにもいかないところが悩ましいところである。

 早く国際的な支援を始める必要がある。まだ、被災地へ入った外国支援隊はないようだ。日本も鳩山首相がすぐにも医療支援チームを派遣すると述べたが、検討ばかりしていないで、すぐにも手を打つべきである。

 さて、今朝の朝日新聞を見て、どうしてだろう? と首を傾げてしまった。高校ラグビー部後輩の前鎌倉市長・竹内謙氏が創業した日本初のインターネット新聞「JANJAN」が、経営不振に陥り今月末で休刊すると書かれている。

 2003年の韓国大統領選挙の際、劣勢と見られていた盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏が大方の予想を覆して大統領に選出された。その時大きな力となったのが、若者を中心とするインターネットによる呼びかけだった。その際若者はインターネット新聞「オーマイニュース」を、よりどころにしていた。つくづく時代は変わったと思わせた選挙だった。最早インターネットを無視して選挙は戦えないと思わせるほど鮮烈な印象を与えた。

 その新しい手法をヒントに竹内氏が設立したのが「インターネット新聞社」で、「JANJAN」は時代を先取りしたと思っていた。その後竹内氏とは何度か会ったが、創立まもない頃に会った時には、アクセス数はうなぎのぼりで、いずれ新聞トップの読売を抜いてみせると意気軒昂だった。その後も何度か会ったが、いつも決まって威勢のいい台詞を吐いていた。朝日記事によれば、閲覧数は昨年上半期には、毎月2千万件に達していたというから、読者数は相当伸びていたのだ。

 時代に合っていた。アイディアも良い。それでも頓挫したのは、広告量の減少らしい。最近2年間で、広告収入が1/3にまで落ち込んだ。やはりマス・メディア全般の衰退の影響だと思う。

 何とも気の毒である。思い切りのよい竹内氏のことだから、再挑戦ということも考えられる。ぜひ頑張って再びトライして欲しいものである。

2010年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com