1024.2010年3月3日(水) 民主党政権はマニフェストを実行出来るか。

 早く地震被災国チリへ支援チームを派遣すべきであると昨日このブログに書いたが、派遣直前になって、チリ政府から受け入れ態勢が整っていないので、派遣はしばらく待って欲しいと連絡があった。医療チーム派遣を決めていた日本政府としても少々面食らったようだが、それを受け入れ、同時に自衛隊中心の復興建設チームは見切りで出発させることを考えているらしい。それにしても、医療支援活動の受け入れを一時的にしろ拒むという話は今まで聞いたことがない。

 さて、昨日2010年度一般会計予算が衆議院を通過した。鳩山内閣としては初めての予算成立である。財政が厳しい中で公約として国民に約束したマニフェストを出来るだけ実施しようとの意気込みは評価したいが、「歳入不足」「政治とカネ」等々が政権を苦しい立場に追い込んでいる。一番目玉だった「子ども手当て」は、どうやら実施されるようだ。子どもを持つ家庭にとっては、大いに助かる政策だと思う。ほとんど問題にはならなかったが、先日突然朝鮮学校については対象から外せとの声が出てきたのには、少々驚いた。これは明らかに差別である。北朝鮮憎けりゃ袈裟まで憎い式の短絡的な発想である。国連の人権委員会でもこの問題を取り上げる空気があるようだ。

 今朝の朝日新聞「私の視点」欄に、愛知県の朝鮮学園理事長が「除外は筋違い」と朝鮮学校生徒を授業料支給の対象外とすることは筋が通らないと朝鮮学校側の立場と考え方を寄稿している。差別される側の当事者の声として論理的な説得力がある。民主党はまだ結論を出さずに、今日東京朝鮮中高級学校を衆議院文部科学委員会の田中真紀子委員長以下約20名が学校参観した。どうも行動が遅いし、今になって押っ取り刀で見学しているようでは、最初からその気がなかったのではないかと思われても仕方がない。

 初めて政権に就いて最初の政策実行でもあり、すべてに不慣れな民主党政権としてはある程度許容される面もあるが、どうもマニフェストに盛り込んだ公約が大して精査や検討もされることなく、人気取りのために安易に組み込まれたと思えてしようがない。

2010年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com