1035.2010年3月14日(日) 葉山峻・元藤沢市長ご逝去

 元藤沢市長の葉山峻さんが昨日亡くなられた。高校では石原慎太郎・東京都知事と同級生で、私の5年先輩に当たる。何年か前に六本木アーク・ヒルズで開催された高校の在京有志同窓会でお会いした時、少しお話した。当時民主党の代議士だったのにかつての闘士の面影が消え、心なしか元気がない様子だったので、体調を崩されているのではないかと秘かに気にかかっていた。

 個人的にそれほど親しくお話したことはないが、鵠沼に住んでいた亡父が生前敬老の日の祝賀会で高齢者を代表して挨拶した時、当時の葉山市長から記念品と賞状をいただいた。

 葉山さんは25歳にして藤沢市議会議員選挙でトップ当選を果たし、その後市長選で保守派の市長として長い間務めていた当時の金子小一郎市長に果敢に挑戦して一敗地にまみれた。次の選挙で前市長の後継者を破り、以降は圧倒的に市民の支持を得て連続6回当選し、市政に多大な貢献をされた。市民派市長として、その当時左翼政党として元気だった社会党のプリンスとしてアピールし、全国革新市長会会長や非核都市宣言自治体連絡協議会会長を歴任した存在感のある市長だった。60年安保国会で藤山愛一郎外相を問い詰めた社会党代議士飛鳥田一雄氏(後社会党委員長を経て横浜市長)と共同戦線を張って、リベラルで堅実な市民活動に力を入れ、それが藤沢市民から高く評価された。

 葉山さんの次弟・水樹さんは同じ高校ラグビーの1年先輩で一緒にスクラムを組んでいたので、より親しみを感じていたが、あの時のフォワードはみな揃って体格がガッチリとした大型フォワードだった。論客で弁護士になられた葉山さん、東大へ進まれ全学連書記長として60年安保闘争の中心となって運動をリードした清水さん、耳鼻咽喉科医師となられた渡辺さん、新進作曲家の娘さんがコンサートで度々新曲を披露している武智さん、拙宅近くに住まわれ今もお付き合いの深い元エリート銀行員の和田さんら、1年上級のフォワードには個性的で話題の豊富な素晴らしい先輩がおられた。中でも清水さんは学生時代の闘争心が未だに衰えず、今でも今世紀中に世界革命を起こすとの固い決意と信念を抱いて、タイミングを待ちつつ今も潜伏している。現代社会で世界革命が成就するとは信じ難いが、60年安保へ誘ってくれた先輩でもあり、気になっている。

 最近は葉山さんの健康状態もさほど良さそうに見えなかったし、威勢の良かった時代を思うと晩年はちょっと寂しかったのではないかと感じている。心よりご冥福をお祈りしたい。

 さて、昨日本稿で取り上げた高校授業料無償化問題で朝鮮学校生を対象外とすることに異を唱え、橋下大阪府知事の朝鮮学校への条件付支給に賛同すると書き込んだが、今朝の朝日を読むとなんとまぁ拉致問題担当の中井洽大臣が、橋下知事の考えは甘いと非難している。推察するところでは、大臣の考えは拉致問題の解決が一向に進展しない手詰まり状態に焦燥感を爆発させたもので、論理的な説明がまったくなされていない。単に北朝鮮関係者を利するものには何でもかんでも反対するの一点張りである。こういう無節操で短絡思考の人が大臣をやっているのは反って危険ですらある。大臣は知事の何が甘いというのか。納得出来きる説明もなしに、大臣たるものが単純に日本で生活する朝鮮高校生を一方的に差別しても良いのかと逆に問いたい。ただ、反対しているだけでは、賢明な国民を納得させることなぞできまい。担当部門の最高責任者として、少しでも拉致被害者家族会の受けを狙った発言としか思えない。

2010年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com