1066.2010年4月14日(水) 日本の政治力は劣化する一方?

 どうしてこうも日本の政治がメチャクチャになってしまったのだろうか。昨日から始まった核安全サミットを考えてみると、言い出しっぺはオバマ大統領で、会議を仕切るのもオバマである。47ヶ国首脳が参加した国際会議でありながら、事前にそれほど日本では報道されなかった。開催のテーマが内々に日本政府に伝えられたのも、他の主要国に比べてかなり遅れていたのではないかと思っている。その結果オバマ大統領との公式会談が実現出来たのは10数ヶ国首脳だけであり、その中で最も注目を集めたのは胡錦濤中国主席との会談で、台湾への武器売却、ダライ・ラマ14世との会談、イランへの制裁、などについて話し合ったようだが、一番の懸案事項は、人民元の切り上げ、グーグル問題から透けて見える言論弾圧等々、話し合いのテーマは尽きなかったようだ。これらの問題をすべて話し合ったわけではないが、予定をオーバーして1時間半も両首脳の話し合いが持たれた。

 一方鳩山首相とオバマとの会談は、昨日夕食時間の合間にたった10分間だけだった。それもまったく実りのない非公式会談に過ぎなかった。

 その挙句に次の2012年開催地は韓国に決定した。北朝鮮を意識したものであるにせよ唯一の原爆被爆国であるわが国は、単に「原爆被爆国」という認証札をもらっただけで、被爆国の反原爆活動も惨禍もまったく軽視された事実は捨て置けない。日本が広島か長崎で開催することをアメリカは警戒したのだろう。いずれにせよアメリカの意向が何となく日本を忌避している印象を受ける。一方鳩山首相とオバマとの会談は、昨日夕食時間の合間にたった10分間だけだった。それもまったく実りのない非公式会談に過ぎなかった。

 鳩山首相は政権発足時これからはアメリカに対して物申すと勇ましかったが、膠着している沖縄普天間基地移設問題を始めとして、トヨタ・リコール問題等々を見ても、最近のアメリカの日本に対する態度は決して友好的と言えるものではなくなった。こういうギクシャクした関係を、かつての蜜月まで復活させるためにどうすれば良いのか。鳩山首相には大きな責任がある。

 国内では普天間の移設候補地問題で、名前の挙がった候補地では強い反対運動が起きつつある。この辺りの民主党の物事の決定のやり方が上手くない。今朝の新聞を見ると、「普天間5月決着絶望的」と書かれている。その他にも有明海干拓地問題もこじれている。今日13年目を迎えて、干拓地の扉を再び開けるかどうかで、佐賀県と長崎県で意見が割れ、農業従事者と漁業関係者でもまったく対立している。どうしてこういう馬鹿なことが繰り返されるのだろうか。これは必ずしも鳩山政権の責任ではないが、政治の非力さとか、政治家の好い加減さ、思いやりのなさが偶々表れたに過ぎない。

 こんな状態が続いていると日本は、どんどん劣化していくのではないかと心配である。

2010年4月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com