1093.2010年5月11日(火) お遊びムードの参院選候補者選び

 夏の参議院選挙に当たりけ、有名スポーツ選手が各党の推薦を受ずらり立候補するようだ。率直に言ってまたか、という感が拭えない。この傾向は年々強くなる一方である。推薦の経緯がはっきりしないが、各党とも努力しないで、名が通っているからと手軽に候補者選びを進めているように思えてならない。実に安易だと思う。

 どこかの政党関係者が、あらゆる階層の人びとの中から国会議員を選ぶことは、それなりに意義があると肯定的に述べていたが、少し意味が違うのではないか。これでは何でもありではないか。

 その中で民主党小沢幹事長立会いの下に記者会見した柔道の谷亮子選手のごときは、国会とともにロンドンオリンピックで金メダルを狙うという。個人的にいろいろ挑戦するのは大いに結構だが、「二兎を追うもの一兎も得ず」の類にならなければ良いがと些か気になる。

 だが、はっきり言ってこの挑戦はちょっとハードルが高くて無理ではないかと思う。今朝のテレビでも鳥越俊太郎キャスターが、参議院選挙を目指すならこの道一本に絞り、オリンピックは潔く諦めるべきだと言っていた。まあこれが常識的な意見ではないか。

 この他にも民主党では、体操の池谷幸雄、競輪の長塚智広、自民党から堀内恒夫、石井浩郎、現職ではあるがプロレスの神取忍、「たちあがれ日本」から中畑清が出馬する。本人たちはもうすっかりその気になっている。

 これからも有名人が候補者として名乗りを挙げるだろう。政治に本気になって取り組もうと普段から地道に勉強している人なら大いに結構であるが、政党の都合で立たされ、本人にそれほど勉学意欲や向上心があるわけではなく、議決の際に自党のための単なる1票になるのが仕事なら止めてもらいたい。

 こんな中でもう1人気になる人物がいる。真山勇一・調布市議会議員である。はっきりとは出馬を表明していないが、法衣の下に鎧がちょろちょろ見える。元日本テレビのキャスターとして知名度はかなり高いし、かなり能書きも言う。問題はその嘘つき体質にある。拙著「停年オヤジの海外武者修行」の中で実名は挙げなかったものの、私が非難したのは正にこの人物に対してである。2001年の9・11テロ直後、取材が難しい時期にテロ取材のために勇ましくワゴンカーでイスラマバードからペシャワールまで走り、案の定郊外の検問所で追い帰されるや、「ここはダメでした。ではもっと南方の検問所へ行って、そこからレポートします」などとぬけぬけと嘘っぱちを言い、ついにその後のレポートをしなかった。あのように視聴者が固唾を呑んで見守っているような場面で堂々とウソをつくような人物は、とても信用出来ない。

 各党ともこんな人物に引っかからないよう、選考には充分注意されたし。

2010年5月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com