1週間前スイスで「氷河特急」が横転転覆して日本人観光客が死亡したが、昨日事故調査局が事故原因は運転士の速度制限超過と断定した。それまで日本の専門家あたりが気候の寒暖差によるレール損傷とか、車輪のせり上がりとか、道床の弛みとか、いろいろ言っていたが、何のことはない。単純なスピード違反だったわけである。
しかし、どうも納得がいかない気がする。本当にスピード違反だけが原因だろうか疑念がある。というのは、鉄道会社としては鉄道、及び施設の整備不良が原因だとなると会社全体が責任を負い、完全な復旧工事を終えるまで運行許可が出ない。最高の稼ぎ時に長期間の運行休止は絶対に避けたいところである。1人の運転士の責任として処分してしまえば、後に残らない。さらにスピード違反との根拠に、あまりにも運転状況の詳細な原因を発表したのは出来過ぎと思われても致し方がない。
制限速度が時速35㎞のカーブ区間から55㎞の直線区間へ入った時点で加速したため、まだ最後尾の1両前の車両が35㎞区間にあるにも拘わらず55㎞区間のスピードで走行して最後尾車両が脱線したと分析したのである。このピーク・シーズンに稼がなければとの想いは、事故調査結果を発表する前にすでに平常運転をしていたことでも分る。
本当のところは分らないが、天下の「氷河特急」にしては先を急ぎ、事故調査は杜撰で作為的な匂いを感じる。
さて、昨日東京・足立区の住宅で戸籍上111歳の男性のミイラ化した遺体が見つかった。ミステリアスなことにこの人は、すでに30年前ごろに亡くなっていたと見られている。もし生きていれば東京都内で男性最高年齢者だった。この間年金はきちんともらっていた。しかも、足立区の高齢者お祝い金には申請書まで提出してちゃっかりいただいていた。難しい問題をはらんでいるだろうが、年金をいただいていた家族の責任はどうなるのか。行政は年金を出すわけだから、しっかりチェック出来なかったものだろうか。罪人扱いされて幻の最高齢者は、あの世で恨んでいるのではないだろうか。
それにしても世知辛い世の中になったものだ。