1176.2010 年8月2日(月) 2人のジャーナリストはなぜガイドの忠告を無視したか。

 小型航空機やヘリの墜落事故が頻発している。それも登山事故とリンクしているから不思議である。その中でもオヤッと思ったのは、秩父山中で遭難者を救出中にヘリが墜落して5名が亡くなり、遭難者も結局死亡した事故である。救われるべき者も救うべき者も死んでしまっては、何のための救出活動だったのか、脱力感が拭えない。

 ところが、昨日この遭難事故を取材しようと山中に入った日本テレビの記者とカメラマンが沢で亡くなった。この2人は、当初ガイドに案内されて事故現場へ向かったが、沢登りをするには軽装すぎるし、天候が悪化しそうだと考えたガイドの決断で引き返した。その後2人はガイドを連れずに山へ入り、結局遭難死した。

 日本テレビ側とガイドの言い分が食い違っていて、真実ははっきりしない。しかし、状況証拠からするとガイドの言うことが正しいようだ。大体ガイドが止めようと言ったことを軽視して、敢えて強行した強引な行動が事故につながったと思う。

 やはり2人は山を舐めていたとしか言いようがない。特に、カメラマンは大学山岳部に属し、仕事でもヒマラヤを始め海外の山を度々歩き登山経験は充分だったようだ。だが、私の浅い登山経験から言っても、尾根歩きと沢登りは大分違う。今度の秩父山中の事故現場は、どちらかと言えば沢登りである。これに対して服装は沢登りのものではなかった。日本テレビは、問題なかったと思っていると好い加減な説明をしていたが、やはり会社側に責任ありだと思う。

 一昨日ブログで111歳の男性がミイラ化していたことについて書き込んだ。ところが、今日杉並区では113歳の都内最高齢者の女性が住民登録をしているアパートに住んでいないというミステリーもどきが明らかになった。これだって111歳の男性の事件を受けて、杉並区がその女性を調べた結果判明したらしい。常識的には長寿の方なので近隣の人びとがお祝いするのが普通だが、今度の2件はいずれも近所付き合いがまったくなく、そういう人がいるとも知らなかったというのが近所の話だ。近所の人々と関わりを持たなくなったというのが、昨今の風情である。もう昔あった向う三軒両隣のような隣組の人情は消えてしまったようだ。寂しい時代になったものである。

2010年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com