1184.2010年8月10日(火) 朝鮮併合100周年に際して

 政府は韓国併合条約発効100周年を迎えるのを機に、過去の植民地支配への反省や未来志向の日韓関係を築く決意などを柱とする首相談話を決定した。「韓国の人々は、植民地支配によって国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷つけられた」などの談話骨子は、戦後50年の村山談話、60年の小泉談話に沿ったもので格別目新しい点はない。

 しかし、これに合わせて宮内庁に保管されている、「朝鮮王室儀軌」と云われる朝鮮王朝時代の公式記録文書を韓国へ返還することになった。韓国の所有権を認める「返還」ではなく「引渡し」という表現を使った。重箱の隅をつつくような表現に気を遣っているようだが、日本の朝鮮併合は、明らかに先鋭的な帝国主義の成せる結果であり、明らかにこれは韓国に所有権がある。これを返すのは当然である。これによって今後とも日韓関係がスムーズに行けばこれ以上のことはない。

 今日の発表では、終戦記念日に菅内閣閣僚は靖国神社へ参拝しないことになった。これも毎年物議を醸し、中国や韓国からも厳しい論評が寄せられる。どうも日本国内で誤解されているのは、「靖国神社不参拝」が「戦没者慰霊拒否」と受け取られていることである。戦没者を慰霊しないのではなく、戦犯の霊に参拝しないということである。嫌々戦場へ狩り出され、無念の戦死を遂げた元日本兵の遺族の気持ちとして、靖国神社参拝を避ける政府高官の気持ちはやりきれなく、許し難いものだということはよく分る。靖国神社に一般の戦没者と戦犯の御霊をともに祀ったことにそもそも原因がある。毎年同じ問題が繰り返されるのかと思うと、どうも気持ちが晴れない。

 先日来高齢者の所在不明が大きな話題となっているが、日本中で一体どれだけの高齢不明者がいるのか見当もつかない有様である。100歳以上の不明者が50人から70人と言われ、各メディアが発表する数字もマチマチで今ひとつ信憑性に欠ける。ところが、今日神戸市の発表には度肝を抜かれた。あまりにも杜撰である。神戸市内だけで先月末時点に居住する100歳以上の高齢者847人の内、105人が確認出来ないという。好い加減にしろと言いたい。しかも、その中に国内最高齢者にあたる125歳の女性が含まれているという。会見した担当課長の言葉から察すると、まったく責任を感じていないように見える。つまり、やるべきことをまったくやらないで他人事のような発言を繰り返している。

 公務員というのは、どうしてこうも責任感がないのだろうか。こんなことでは神戸市の担当者には、高い給料を支払う必要がないのではないか。ところが、今日人事院は国家公務員の給与、ボーナスをちょっとばかり減額するよう勧告した。これでも支払い過ぎだと思う。とりあえず、公務員のボーナスに関して、一刻も早く国民的議論を闘わせてもらいたい。今日の発表によると国家の借金はついに900兆円を超えた。給与はともかく、これではボーナスを支払う原資も正当性もない。

2010年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com