7月下旬パキスタン西北部を襲った豪雨により大洪水を引き起こし、死者が1,600人、被災者は実に1,540万人に上る。今も被害は拡大して市場最悪規模のものになると憂慮されている。大洪水に襲われた地区は、アフガニスタン国境に近く、被災者を放っておくとイスラム過激派が救援活動をして同地区住民が彼らに同化されてしまうという危機感がある。ザルダリ・パキスタン大統領は「武装組織がこの状況を利用する恐れがある」と、各国へ支援を求めている。パキスタンにも言ってやりたい。洪水被害で資金が足りないと外国へ援助を求めるくらいなら、金のかかる原爆開発なんか止めろと。アメリカは国連や、民間援助団体を中心として突出して多額の援助を始めたが、日本も支援金と人的支援を行うことになった。自衛隊もヘリ部隊の派遣を決めた。
いつも思うことだが、国際支援というと率先行動を起こすのは、決まってアメリカである。自分たちの置かれた立場上アメリカは支援せざるを得ないのだろうが、経済発展著しく、軍備拡張も目覚しい中国が手を上げないのがどうも解せない。軍が保有する大量のヘリを支援に提供したらどうだ。ロシアも同じである。中国の行動には、いつも打算が付いて回っている。リターンが伴わないと自ら動かない打算的な面がある。世界から尊敬される国家と成り得るかどうかは、このように他国が窮地に追い込まれた時にこそ見せ場となるのではないだろうか。その意味では、中国は世界の大国と言うには、まだ早いと言っても良い。
さて、来る民主党代表選に向けた民主党内の呆れたゴタゴタはどうにかならないものだろうか。国民が嫌気をさしているにも拘わらず、内部抗争は日に日にエスカレートしている。流石に今朝の朝日には厳しい論調の社説が載っていた。
民主党代表選は「何のために戦うのか」と厳しい。出だしから「この人たちはいったい何をやっているのか―。少なからぬ有権者があきれているに違いない」と書いてある。その通り、まったく呆れている。争いは菅首相派と反首相派の間で行われている。反菅派というのは、言うまでもなく小沢派である。小沢派は、首相がマニフェスト通り政策を実行しないと、自派から党代表・首相を選出しようとしている。菅首相になってまだ3ヶ月である。3ヶ月前に自分たちが選んだ代表者を、やり方が気に入らないからとポイするとはあまりにも節操がないのではないか。自分たちにとって都合が悪いから、首相を代えようというのだから呆れる。世界でも呆れられるだろう。小沢派にとっては、国際社会の評価とか、国民の心配なんか眼中にないのだ。こういう人たちは政治家である資格がない。とっとと政治家を辞めてもらいたい。国民を不幸に貶めるばかりである。
欲の皮が突っ張ると、他人のことなんか目に入らなくなってしまう。こんな家庭内争議ばかりやっているようだともう民主党なんか投票しないぞ!