1214.2010年9月9日(木) 和文にアラビア数字は馴染まないと思うが・・・。

 昨夕小中陽太郎さんご夫妻と利光國夫さんご夫妻、われわれ夫婦の3カップルでハイアット・リージェンシー東京の中華レストラン「翡翠宮」で会食した。先月食事をしましょうということになり、小中さんと利光さんのご都合を合わせて、ちょうど空いていた昨日に予定を決めた。生憎天候は台風の影響を受け荒れ狂っていた。小中さんは今日が76回目の誕生日であるので、昨夕は前夜祭だったということになる。誕生日が二百十日で、毎年決まって台風がやってくると笑っておられた。「翡翠宮」は名門中華店として知られているだけに、シェフご自慢の中華はなかなか美味で食事を満喫した。

 小中さんも、利光さんもそれぞれ知識人であり、功成り名を遂げた方であるので、話題には事欠かない。私はやらないが、お2人ともゴルフがお好きだし、奥様同士は音楽好きなので、大いに盛り上がって3時間以上も愉しい雰囲気を味わうことが出来た。今月初めての飲酒となる上品なアルコールも味わい久しぶりに良い気分に浸った。

 今日の日経夕刊紙のエッセイ「あすへの話題」に、東洋英和女学院大学の村上陽一郎学長が「数字をどう書くか」と題してペンを揮っている。村上先生は日本文章上の数字は、漢数字であるべしとの持論のようだが、最近では新聞を始めとしてアラビア数字が主流になりつつあることに少々疑問を抱かれておられる。寡聞にして知らなかったが、国語審議会では、戦後まもなく日本語表記は漢字・仮名交じり文とすることを定めているという。

 私にも思い当たるふしがあるし、こだわりもある。昨年出版された共著「知の現場」で、東洋経済新報社の担当者は、アラビア数字が最近の傾向だと強く主張し、縦書き日本文の数字は漢数字を使用すべきとの私の持論を採用してくれなかった。アラビア数字を使用すると1桁の場合善しとしても、2桁以上の場合はどうするのかとの疑問には、2桁は半角で表現し、3桁以上の場合は1桁ずつ縦に書くという意見を述べた。刷り上った「知の現場」はすべてそのようになっている。

 まあ時代とともに表現法は変わると思ってはいるが、なぜか無理やりそのように仕向けている感じがしないでもない。

 いま製作中の共著「そこが知りたい 観光・都市・環境」は横書きなので、アラビア数字に決まっており、その点では問題はない。

 しかし、縦書きの和文にアラビア数字の使用は、ひとつの流行ではあるかも知れないが、村上先生同様馴染まないと思っている。

2010年9月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com