1293.2010年11月27日(土) 学生相手の講義は愉しい。

 池袋にある東京交通短大で学生相手に講義を行った。これはここ数年恒例になっている。今年も昨年とほぼ同じテーマで「若い時に『臨場感』を磨け!」と題して、パワーポイントを使用して約100名の学生に持論を話した。

 松岡弘樹・副学長とあらましの段取りと内容について事前に打ち合わせをした。折角外部講師が話をするわけだから、専任の先生が講義する普通の授業と違って私のこれまでの体験上感じたり、ぜひ学生に伝えたいことを体験的な視点から話す方が効果的だと仰られ、その通りに話した。

 特に私にとって得意の「臨場感」については、実体験を交えて分かりやすく説明したつもりだ。「臨場感」が判らなければ、本当にその土地が判ったことにはならないし、「臨場感」を知らないと危機意識も甘くなると例を挙げて話した。とりわけ私自身がニューヨーク同時多発テロや、2008年3月に発生したチベット暴動を予見出来た理由として、その根拠を説明し周辺の臨場感を知っていたからだと述べた時には、学生も信じられないような顔をしていた。まあこういう話で煙に巻くのも愉快である。話は多分学生に理解してもらえたと思う。松岡副学長には来年もぜひ講義をお願いしたいとお話があったので、お引き受けすることを約束した。とにかく学生を相手に思い切ったことを話せる講義は愉しい。

 さて、少々語弊があるが、いま世の中にどうにもならないバカな人間が溢れている。その最たるバカは、言うまでもなく北朝鮮の金正日総書記だろう。このたわけものがいなければ、拉致家族は胸をなでおろすだろうし、北朝鮮国民は貧困から救われ国民は平等に自由を謳歌し東アジアに平和が訪れるだろう。

 日本の政治家の中にもとろい議員が沢山いる。その中でも地方都市で市民感情とずれた意識で得意気に動いている人物に、鹿児島県阿久根市の竹原信一市長と名古屋市の河村たかし市長がいる。芸能界には、一昨日六本木でチンピラに殴られ大怪我をして、30日から京都南座で幕を上げる顔見世興行を休演することに決まった歌舞伎役者の市川海老蔵がいる。世間知らずで、常識を欠いた大馬鹿者である。

 彼らの中で一際目立った政治的パフォーマンスで注目を集める河村市長の最近の行動には首を傾げざるを得ない。河村氏が昨年4月の名古屋市長選に立候補した時の約束ごとが、市民税10%減税と議員報酬の半減だった。これが当選した時に野党議員とぎくしゃくし始めた原因で、河村市長が強引に公約を実行しようとしたことが騒ぎを大きくした。そこで河村市長は博打を打った。つまり名古屋市民から市議会リコールの書名を集めた。実現出来たと思いきや、選管は有効署名数が目標に達していないと判断した。これを受けた市長は、あっと驚く次の手を打った。何と改めて市民に自分を評価するかどうかの踏み絵を迫る策を行うことにした。まだ市長になって1年半にしかならないのに市長職を辞するという。改めて市民に信を問い、どこまでも持論を実行したいらしい。こうなると泥仕合である。流石に政治評論家諸氏からは市政の私物化と看做され、その行為は税金の無駄遣いだと呆れられている。

 他にも目論見があるようだ。来年2月の愛知県知事選挙を睨み、市長選とセットで知事と市長同時当選というシナリオを描いているようだ。知事選には大村秀章衆議院議員を立候補させ、自らはやはり目立ちたがりやの橋下・大阪府知事と組んで地方の改革を目指すという。

 ちょっと人気が出ると思うと何でもできると考える浅慮には、二の句が出ない。

2010年11月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com