朝鮮半島情勢が大分緊迫してきた。今日から3日間の間に韓国軍がヨンピョン島周辺で軍事訓練を行うと報道されていたからだ。北朝鮮は韓国が訓練を行ったら何らかの反撃を行い、その責任はすべて韓国が負うべきであると強硬な声明を発表した。幸い今日は訓練が行われなかった。周辺には米軍もいて北にプレッシャーを与えている。これまで北朝鮮の過激な行動に対して、国際社会から北への影響力の強い中国が北に説得することを要請されながら、その説得役を行使せず、今回の緊張事態に対しても中国は両軍に対して自重するよう注意を喚起して、恰も中立的立場で主導権を発揮しようとしている。身から出たサビとは言え、中国も昨日自国漁船と韓国警備艇の衝突という新たな問題を抱えて、内心対応に大童の筈である。
昨日の漁船衝突問題で韓国は悪質な中国漁船の操業に対して厳重な取り締まりを行うと発表した。どうも朝鮮半島周辺が急速にざわめいてきた。やはりこの主役は北朝鮮であり、これをネガティブにサポートしているのが中国だろう。
内閣府が外交に関する世論調査結果を発表した。日本人が中国について親しみを感じないと答えた割合が、実にほぼ8割に達した。或る程度予測された数字ではあるが、これほど中国に対して悪印象を抱いている人が多いとは想像以上だった。新聞でも分析していたが、9月の尖閣諸島周辺の中国漁船衝突事件以降の中国の強硬な対応に、日本人が嫌悪感を持ったことが大きい。この世論調査が始められて以来対中関係は最悪になったようだ。低下したとは言え、個人的に中国への親近感が2割程度あったのに、日中関係が良好だと考えている日本人が10%にも満たなくなったのにも驚いた。これを元通りに日本人が中国に対して良い感情を抱くようになるには相当な時間がかかると思う。これほど急速に日中関係が悪化したのは、日本人と中国人の関係が悪くなったというよりも、この間に中国共産党政権がからんでいるとみるのが妥当だと思う。この悪化した感情は、中国政府が意図的に醸成したと言っても当たらずとも遠からずだろう。
これから明日、明後日の韓国軍の軍事訓練の実施が気にかかる。
さて、母校湘南高校が来年創立90周年を迎える。今年はそのプレ・アニバーサリーイヤーとして、先輩の根岸英一教授がノーベル化学賞を受賞されたし、同級生の環境リスク管理学者・中西準子さんと後輩の指揮者・大野和士さんが文化功労者にも選ばれた。慶応ラグビー部では後輩が大活躍したり、ラグビー部を中心とする運動部活動が韓国のKBSテレビに取材、放映されたり、明るく嬉しいムードに包まれた。
創立90年を記念して、同窓会(湘友会)名簿を発行する。前回同様拙著の広告掲載を要請されたので、今日1日かけてゲラを作成し出版社へ送った。これによって、販売部数が伸びるわけではなく、お付き合いの要素が強いが、拙著「新・現代海外武者修行のすすめ」と「停年オヤジの海外武者修行」を写真付きで載せ、共著「知の現場」と最近刊行された共著「そこが知りたい 観光・都市・環境」の宣伝文を、そして来年上梓したいと考えている書下ろし「士・農・工・商・エージェント」(仮題)の予告を載せることにした。