あれ? と意外な感じである。政治倫理審査会には出席しないとあれだけ強情に否定していた、民主党元代表・小沢一郎氏が今日になって急遽記者会見を開き、次の通常国会で政倫審に出席することを決めたと表明した。人騒がせにもほどがある。国会閉幕中のここ数日間政局の中心話題が、この小沢政倫審出席問題だった。野党が攻め、与党内でも政府首脳と反小沢議員が突き上げている。
小沢氏は9月の民主党代表選の折には、「国会が出ろというならいつでも出る」と言っていた。その点を繰り返し突かれるので、戦術を練ったうえで態度を豹変させたのだろう。
しかし、小沢氏は出席に条件をつけた。どこまでも往生際が悪い。これに納得出来ない政府首脳は、党が決定をすると述べた。どうなることやら。虚言癖、失言癖、大法螺吹きの多い民主党は、とても信用出来ない。
年末となり例年通り各テレビは今年のビッグ・ニュースを繰り返し再放映している。その中で最もシビアな報道は、鳩山前首相の沖縄問題に対する拙い対応だった。最近になって、こういう無責任な発言をしている。曰く「沖縄の人の苦しみが分る。基地の海外移設や県外移設は難しいと思っていた。しかし、国民の夢や希望を実現してあげるのが政治である。それが出来なかった」である。最初から無理というのは、ほとんどの日本人が思っていたことだと思う。それを敢えて沖縄県民に淡い希望を抱かせ、かどわかせていただけである。ノー天気な鳩山前首相が悪質なのは、3月には「腹案がある」とまで言い切り、更に期待を膨らませたことである。そのうえで2ヶ月後の5月には日米同盟で辺野古移設を容認していたことだ。こういう善人面して国民をたぶらかせるような所業は、国民に奉仕すべき公職からの追放に値すると思う。
その鳩山氏が、また小沢氏の国会招致問題では表舞台にしゃしゃり出てきた。そのうえ、一旦は引退すると公表したにも拘らず、前言を翻して国会議員職は続けるという。人の悩みや苦しみが分らず、せせら笑うような言動で国民に嘘をついて反省もしない。こういう人間はこれ以上国会で働いてもらいたくないものである。国民が迷惑するばかりである。
それにしても血統書付きの鳩山家のお坊ちゃまとしては、あまりにも程度が低く、失望させられた。スキャンダル塗れの小沢一郎氏ともどもさっさと政界から足を洗ったらどうか。