年末に独立行政法人・国民生活センターから月刊誌「月刊 国民生活」への寄稿を依頼された。同誌4月号の特集「パックツアーのトラブルを未然に防ぐ」というテーマで、旅行傷害保険とクレジットカード付帯保険について、旅行者は加入すべきか否か、その補償の実態や、海外旅行保険に欠かせないチェックポイントなどについて意見を述べて欲しいというものである。編集担当者とのやり取りの過程で、若干考え方の受け止め方に食い違いがあり齟齬を来たしたが、メールのやりとりで納得出来たので、アメリカにおける保険利用体験を交えて書いてみようと思っている。
そこで編集担当者から紹介された兵庫県弁護士消費者保護委員会が編者になっている「Q&A旅行トラブル110番」なる書物を借り出しに、近くの目黒区立八雲中央図書館へ出かけた。幸い同書は簡単に見つけることが出来た。本書を参考にしつつ、近い内に会うことになっているAIU保険会社員の話も伺って、指定された枚数4,900文字内に原稿をまとめたいと考えている。
余興として拙著の在庫を備え付けのPCでチェックしてみたところ、著書3冊がここだけではなく他の区立図書館7館にも在庫管理され、共著2冊も蔵書としてあることが分り、ついにやにやしてしまった。
驚いたのは図書館玄関で思いがけずゼミの後輩から声をかけられたことである。近くの碑文谷に住んでいる堀勇弘さんだ。セルビアの友人、山崎洋さんに関する書を探して、2冊見つけたと言っていた。
さて、今年もあらゆる分野における中国の存在感が注目されると予想されるが、今日発表された国連世界観光機関の統計によると、世界の観光産業でも中国人観光客の存在感が急速に高まっている。海外旅行での支出額上位国として、2000年と2009年の比較が出ている。2000年には日本は世界で4番目に多い海外旅行支出額で、その割合も6.7%だったが、09年には2.9%で7番目に落ちた。それに引き換え中国は2.8%だったものが、09年には実に5.1%で総額3兆6千億円も海外旅行に支出している。数年前まで海外旅行に制約のあった中国人海外旅行客が、急速に増えているのだ。各国が観光に力を入れる中で、今後は中国人旅行客を取り込むことが世界の大きな目標になると思う。
そのニュースが流れる一方で、中国は財政危機に陥ったギリシャなど他のユーロ圏の国の国債を購入する方針を示しながら、新たにスペイン国債も買い増しする意向を表明した。年初早々早くも存在感を示している。
中国恐るべし。