1333.2011年1月6日(木) 秋葉忠利・広島市長、突然不出馬を発表

 一昨日突然秋葉忠利・広島市長が4月に行われる市長選に出馬しないと動画サイト‘You Tube’で発表した。公開の記者会見も開かず、前触れもなく質問も受けずに、一方的に身を退くという公人らしからぬ独断的なそのやり方に対して、朝日紙などは極めて批判的である。その背景にはどうやら市長は、日ごろよりマス・メディアに対して正確な報道がされていないと不満をもらしていたこともあるようだ。

 市長は核廃絶に向けた国際的運動の中でも中心的な人物であり、その知名度は抜群である。オリンピック広島大会開催打ち上げや、平和市長会議、核不拡散条約再検討会議などに秋葉市長の果たしてきた役割と実績は、計り知れないほどである。今ここで秋葉市長の理念や業績を継承する人物も明らかにされず、このまま表舞台から消え去るなら、市長の行ってきた理想と実績は残念ながら引き継がれず、忘れ去られてしまう恐れがある。

 秋葉市長の15分間に亘る不出馬会見と称する動画を見ていると、大晦日にベートーベンの第9交響曲を聴き、正月に箱根駅伝の実況を見て目から鱗が落ちたと話していた。それは自分が年を取った(とは言っても68歳で私より4歳も若い)と実感したので、今タスキをつなぐ時期だと感じたということだった。12年間の激務で疲れ、市長職を引き渡す潮時だとも感じたようだ。そのうえで、誠心誠意仕事に邁進して財政、未利用地開発、新広島市民球場建設などの問題はほとんど解決したと胸を張った。さらに種を蒔いたオリンピック開催は後継市長が、考えてくれるだろうとこればかりは些か無責任な発言もしていた。

 これだけ知名度が高く地方行政において実績を残された影響力のある市長としては、その不出馬宣言はいかにも唐突であり、その裏には一言では言い尽くせない特別な事情が隠されているのではないかとつい疑心暗鬼に駆られる。これまで情報開示していたパフォーマンスもこの期に及んで、「記者会見は開かないし、インタビューも受けない」とは、少々理解に苦しむ。

 もう1期務めて4期16年もの任期を務めるとすれば、確かに長いかもしれないが、引退表明があまりにも唐突で感情的になった印象は拭えない。惜しい人ではあるが、考えようによっては、市民のことを真剣に考えてくれる新鮮な市長が後を引き継ぐ方が、新広島市発展のためには案外時宜を得ているのかもしれない。

 一昨年4月オバマ米大統領の核廃絶への誓い宣言以来、高まってきた反核運動が後退しないことを祈るばかりである。

 新潟に住んでいる二男に今朝初めての子が生まれた。近藤「健太」と命名するらしい。わが家にとっては4人目の孫の誕生である。まずは、元気が良いようなのでほっとしている。筑波大学ラグビー部のCTBに同姓同名の「近藤健太」選手がいて、彼(1989年生れ)の誕生日も今日1月6日という不思議な巡り合せである。

 一方で衆議院議員の野田聖子・元郵政大臣が50歳にして今朝高齢出産された。自分の子どもを強く望んでいたが、中々子宝に恵まれずアメリカで治療を受け、アメリカ人女性から卵子提供を受けて、夫の精子との受精卵を子宮に移植して6月に妊娠が判明していた。夫とアメリカ人の血が混ざり合って、自分のDNAや血が子どもには流れない。思い切りが良いのだろうが、昔とは随分異なる赤ちゃん誕生事情である。

 ただ、少子化の現在どの子ものびのびと素直に育って欲しいと願う気持が強い。

2011年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com