1337.2011年1月10日(月) 不気味な中国の動き

 日韓、米中国防相会談がソウルと北京で行われた。日本は軍隊ではなく自衛隊のため、正式な国家間の防衛協定は日米間以外にはない。韓国側に占領時代の暗いイメージがあり、国民から必ずしも日本との条約提携等に強い支持があるわけではない。韓国政府部内にも日韓軍事協定のような提携は、中国を刺激すると慎重な意見も強いようだ。ただ、北朝鮮による3月の哨戒艦沈没と11月のヨンピョン島砲撃事件以来、少しずつ空気も変わってきたようだ。今日一部で日本との提携反対のデモがある中で、日韓両国の間で少しずつ軍事協定への歩みを進めようと前向きの話し合いをするところに落ち着いたようだ。<

 問題は米中会談である。アメリカが台湾に武器を売却して以来冷え込んで1年近くも中止されていた米中間の軍事交流を再開させることになった。ただ、記者会見の様子を見ているとゲーツ国防長官が米中は世界の2大強国となり、お互いに政治に影響されず結束を固めることが重要との認識で一致したと述べた。そのうえで、アメリカが中国の次世代ステルス戦闘機の開発に懸念を示したのに対して、中国は相変わらず台湾への武器売却に嫌がらせ発言を繰り返していた。どうも中国の腹の内が分らない。

 その中国は、一昨年に続き2年連続で新車の販売数が世界一になったと発表された。1,800万台を超えたというから、中国人の車購買欲も随分高まったものである。更に世界中に余裕を示すかのように、中国政府は昨年ギリシャ国債を買い、ポルトガル国債を買い、先週スペイン国債を買い増すと述べた。

 今日の日経社説によるとひとつは、中国は対中武器禁輸の解除を狙っているのではないかと指摘している。もうひとつの狙いは、劉暁波氏のノーベル賞平和賞受賞でクローズアップされた、人権弾圧へのヨーロッパからの批判を弱めることにあるのではないかと書かれている。

 さて、日本にとっては今年が満州事変勃発80年目に当たる。中国が今後どんな反日行動に出てくるのか少々不気味である。

2011年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com