エジプトが今や機能不全に陥っている。街の治安を管理していた警察も、治安部隊も街頭から引き上げて一部には無政府状態になっているところもあるらしい。住民は自衛組織を造り暴徒から自主的に身を守っている。すでに死者も150人を超え、エジプト国内に留まっている日本人観光客は昨日までは搭乗機のフライト・キャンセルで出国出来なかったが、今日になって直行便でやっと帰ってきた。日本政府はまだ現地に留まっている人のために、カイロ・ローマ間の観光客救出用臨時便を運航することを発表した。
一方国内では鳥インフルエンザによる被害が拡大し、同時に霧島連山・新燃岳の爆発噴火の降灰による被害も甚大である。更に日本海沿岸では例年にない積雪量に悩まされ、人出不足で除雪作業も思うに任せず、公共道路工事作業員を除雪に廻してやりくりをしている状態で現場では悲鳴を上げている。
特に新燃岳の噴火では危険地域が拡大し、昨晩には山麓周辺では住民に対して避難勧告が出されて500世帯、1,100人以上の人々が避難した。また、噴火による影響で地形も変わり火砕流の危険も指摘され一層警戒の度合いが高まっている。
これだけ国内外の各地で深刻な事態に直面し、民衆の身に危険が迫り真剣に危険を振り払おうとしている最中に、一番仕事をしなければならない人たちが、まったく動かず、他人の悪口を言いあい自己主張を繰り返している。正義はわれにありと言わんばかりの傲慢な顔をしている。一体自分を何様と思っているのか問い質してみたい。国の危機に際してまったく危機感もなく、問題解決のために動こうとせず、日頃から空理空論を操り、高待遇のうえに胡坐をかき、政策を実行する志のない人々の集団、それは政治家集団である。とりわけ国会議員は国民との約束を果たそうとの気持すらなく、向上心もなく、国民の気持を理解しようとの真摯な気持もなく、地元の支持者とつるんで遊びまわっている。国会議員は国民の僕と言われていることをご存知か。あなたたちは一体全体このまま何もやらずにいて、国が迷走しているのを放っておくつもりなのかと問いたい。詰問すれば、われに理ありとばかりに中身のない回答が返ってくる。民主党政権なんか、一昨年政権を取ってから、はっきり言って国民生活向上のために効果的な政策を何も実行していないではないか。
通常国会では与野党がメンツと揚げ足取りに拘って、予算委員会もやっと開かれたばかりである。2ヶ月先に執行される新年度予算も未だに成立していないではないか。
こんな折に小沢一郎・元民主党代表が政治資金規正法違反で今日強制起訴されることになった。すでに検察審査会で2度も起訴相当とされながら、何らやましいことはないの一点張りで逃げ回っていた小沢氏は、今後容疑者として裁判で黒白をつけることになった。この問題に関わり過ぎると他の案件がまた進まない。使命感を欠いたやる気のな政治家どもにわれわれ国民はまだ翻弄されなければならないのか。
こんな状態がいつまで続いて良いものだろうか。この分では日本の政治はどんどん遅れ劣化していく。