1376.2011年2月18日(金) トップを首にしたい民主党幹部

 「首相代えてもいい」今日の朝日夕刊トップ記事の見出しである。よりによって与党民主党幹部が野党である公明党幹部に打診した秘かな囁きである。国民の菅政権支持率低下と並行して、最近の政局の動きからいよいよ菅政権の命運が尽きる日が近づいているとも言える。昨日の造反議員の行動は一般の受けは良くなく、あまり意味がないと思うが、それでも心情的に賛同している同志は少なくないようだ。

 一方で、囁きは首相がやる気はあるのに、首相の首と引き換えに予算関連法案に賛成してもらおうとの一部幹部の裏取引であると捉えられている。まったく腰が据わらない菅首相の政権運営だが、これだけ周囲に舐められ、周辺が喧しくなってくると、いよいよ退任もやむを得ないと諦めるよりしようがないか。

 夜の「報道ステーション」でもこのニュースが最初のトピックとして取り上げられた。

 民主国家のわが国では、今や血で血を流す闘いはなくなったが、政権の座をいとも簡単に禅譲しようとする古い考えが未だに残っていることに危機感すら憶える。

 海外では民主化を獲得するために激しいデモが繰り広げられているのが現実である。一時的にデモが納まっていたイェメンでも再び騒ぎが拡大している。北部地区とアデンを中心とする南部地区と分裂の可能性も出てきた。バーレーンのデモでは、治安部隊が鎮圧に乗り出し死傷者が出て、反って民衆の反政府感情に火を点けている。リビアも酷い。40年以上に亘るカダフィ大佐の独裁統治によって民主化運動が弾圧されたリビア国民は、ついに堪忍袋の緒が切れた。これっぽちも反政府デモが表面化したことがなかった「カダフィの国」に、少なくともデモが発生した。昨日現在13人の死者が出たとの情報がある。このように海外、特に中東諸国で自由を獲得するために身体を張った民主化デモが起きているのに、国内では民主化を獲得していながら非民主的な取引で上へ下への大騒ぎをしている。この平和ボケと無責任な政局にはほとほと愛想が尽きる。

 日本という国には、本当の民主政治はまだ生まれていないのではないか。

2011年2月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com