1378.2011年2月20日(日) 田園調布に白人撫子

 孫のひとりがヤマハ音楽教室のエレクトーン発表会で友だちと演奏するというので、妻と横浜・関内大ホールへ出かけた。会場内は保護者らの熱気で盛り上がり、そのフィーバーに些か圧倒された。今の子どもたちの校外学習のエスカレートぶりには、遊びまわっていた自分自身の子ども時代を照らし合わせるととてもついて行けない。長男の子どもたち3人もそれぞれ塾やお稽古であまりのんびり出来るような学習環境ではないようだ。親にとって経済的にも大変だし、特別子どもが好きなら別だが、無理やりそのように仕向けることにはあまり賛成出来ない。

 幸い孫はお稽古が気に入っているようなので、後は息子夫婦が経済的に賄えるなら、それはそれで良いと思っている。

 彼ら小学生のアンサンブル演奏は皆日頃の腕前を発揮してその熱演ぶりは見事なものだった。よく知られている「エル・クンバンチェロ」や「剣の舞」合奏などはリズミカルで迫力もあったように思う。それにしてもエレクトーンがいろいろ多彩な音をひねり出すことが出来るのには驚いた。偶にはこういう子どもたちのイベントに顔を出すだけでも、子どもたちの演奏を通して現代音楽の傾向を知ることも出来る。

 その帰途東横線・田園調布駅で下車して、田園調布駅前から渋谷行のバスで帰ってきたが、いつも利用する自由が丘駅の隣の駅なのに、改築工事が終ってからこの駅を一度も利用したことがなく、今日は新田園調布駅完成以降初めて利用したことになる。自由が丘とはよく比較されるが、まったく雰囲気は別だ。田園調布の静かな駅前の住環境は、奇妙な話だが、1月に目黒で老人夫婦宅へ押し入った殺人強盗犯が、金持ちを狙うターゲットとして挙げた高級住宅街だけあって駅前周辺も落ち着いた佇まいで、流石にわが国最高級の住宅街だけのことはある。

 今日その田園調布駅前で1組の背の高い碧眼のカップルを見た。件の女性は何と和服姿で着こなしもきっちり決まっている。妻に聞くと持っているバッグも趣味が良く、その着物にぴったり合っているそうだ。和服女性としては歩き方も地についている。こういう和服の女性、しかも白人女性が周囲を気にすることもなく自然体であることに感銘を受けた。日本の若い女性が段々和服を着なくなって、偶に着てもしっくりいかなかったりして、大和撫子が消えつつある。それが図らずもわが国の高級住宅地の田園調布で異人撫子を目撃することになるとは、時代も変わったものだと思う。

2011年2月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com