1391.2011年3月5日(土) 中国全人代開かれる。

 今日から中国で全国人民代表大会(全人代)が始まった。全人代が開催された人民大会堂に各地方の代表約3千人が集まった。ここで提案された草案が承認されれば、それがこの先中国の5ヵ年計画となる。この「民主的」を装った「非民主的」な決定のロードマップには、所詮無理がある。だだっ広い会場で3千人もの代表者が議論を闘わすのは不可能に近い。否、議論を交わすのではなく、共産党幹部が一方的に意見を押し付けるのだ。つまりすでに共産党幹部会で決定された素案をただ追認するだけの、形式的で非民主的な国策決定の猿芝居なのである。

 大体代表とされる出席者も、選挙などの民主的な手段によって選ばれた選良ではなく、共産党地方支部の密室的な環境の中で決められる。中国共産党は天安門事件に懲りて、民主的行動を極力排除しようとしており、この全人代に際して、インターネットによる情報管理を強化すると強調した。自国にとって都合の悪いことは、すべて封じ込めようとの姿勢がありあり見える。特に、中東における民主化の動きが非民主的な中国に波及する、計り知れない民主化運動の影響を何とか食い止めようと必死なのである。少しでも人びとが集まると解散を命じたり、身柄を拘束する。

 こうして、中国はどんどん異質な国家となり、心情的に国際社会の中で孤立していく。しかも極端な非民主化国家となって・・・。気の毒なのは、外の世界の動きを知らされることもなく、貧しい中で自己主張も出来ずに我慢させられている庶民である。

 いま中東で民主化運動が勃発しているのは、すべて長期独裁政権の国々である。その意味では、中国の共産党長期独裁政権は、民主化運動の格好のターゲットである。中国も北朝鮮も早く目覚めないと、いずれエジプトやリビアの二の舞となるだろう。

 さて、今日の朝日夕刊をみて、はたと思った。国会議員が無料パスをもらい交通機関を利出来ることは周知の事実である。しかし、それが私鉄にも適用され、現在も鉄道・軌道乗車証が日本民営鉄道協会によって発行されているとは寡聞にして知らなかった。JRは旧国鉄が発展した会社であり、旧来ルールに従ってパスを発行しているのは理解出来ないこともない。それでも現在JRパスや航空機に対しては予算も計上されて支払われているらしい。だが、なぜ私鉄やバス会社に対してだけは、現在も無料パスを発行させているのか理解に苦しむ。これでは国会議員の民間会社に対するたかり行為ではないのか。

 新入社員時代に駅で改札掛をしていた時、無料パスを見せて改札口を通る乗客がかなりいた。国鉄職員、私鉄社員、警察官、消防官らがその代表だったが、パスを持って改札口を通過した国会議員を見たことがなかった。記名本人ではなく、別人が使用していたのだろう。今では交通機関で無料パスが認められているのは自社社員ぐらいだろう。それにも関わらず、なぜ今も民鉄協会は国会議員だけにパスを提供させられているのか。私鉄に対しては許認可権を振りかざし、相変わらず権威を見せ付けるたかり構造が未だに残っているからである。こういうズルイことがよくも天下の国会議員が平気で出来るものである。ここにも国会議員の意地汚さと甘えの構造が見られる。

2011年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com