1400.2011年3月14日(月) 電力不足に鑑み計画停電実施へ

 福島県相馬市内に住む知人の鈴木進一さんご家族の安否を心配して震災翌日お見舞いのメールを送った。相馬市の被害が相当大きいと報道されているからである。福島県職員研修の講師を務めていたころ、1度ご自宅に泊らせていただいたことがある。鈴木さんのお母さんを中心に一家5人の温かいご家庭だった。特に連絡はないが、無事であってほしいと祈っている。

 ミラノからもお見舞いのメールをいただいた。昨秋「そこが知りたい 観光・環境・都市」の共著者のひとり、大島悦子さんからだ。地震のニュースはイタリアでも大きく報道されて、イタリア人は日本人の落ち着いた対応について感心して、仮にイタリアで同じような地震・津波が襲ってきたら100万人は犠牲者が出るだろうと噂されているとか。

 さて、急遽計画停電が発表された。東京電力の電力供給の不足をカバーするために、地域別、且つ時間的に節電をお願いしようというものであり、これは止むを得まい。だが、唐突に計画停電を実行しようというものだから、準備時間が足りず無理や不具合が出てくるのはやむを得ないにしても、その後変更に次ぐ変更ではその朝令暮改ぶりに東電への風当たりが強くなるのも致し方あるまい。

 公共輸送機関である鉄道会社に対しても、重要性とか地域制に倣って一般と同じように計画停電を実施しようとするから、どうしても各鉄道会社によって対応がバラバラになる。今朝から各駅へ殺到する利用者の群れでターミナル駅では延々長蛇の列である。平等でないとの批判も分らないでもないが、公共的な大量輸送機関として鉄道の輸送力とその効果は抜きん出ている。朝晩の通勤・通学の足である鉄道を一般家庭並みに考えることは、いかがなものかと思う。むしろ鉄道運行は優先的に認めてあげた方が、すべてがスムーズに流れるように思う。実際今日国土交通省は、鉄道会社をこの計画停電の対象とはしないよう東電に要請した。

 東電の福島原発の事故関係でも、情報が錯綜して真実を明確に把握し難い。テレビでは専門家がイラスト化までして精一杯説明してくれるが、素人には些か分かりにくい。もっと分り易く説明出来ないものだろうか。説明の仕方や情報の伝え方にしても、もう少し工夫を凝らすとか、洗練された説明をするとか出来るのではないかとテレビを観ながら考えてしまう。くどくど説明するより、最初にはっきり危険とか、大丈夫とか言ってくれればそれで充分だと思う。

 地震のニュースに目を奪われている間に、4月の都知事選へ立候補を表明していた松沢成文・神奈川県知事が、石原現都知事の4選出馬を踏まえて立候補をしないと発表した。まったくよく分らない。松沢氏は神奈川知事の職を捨ててまで都知事へ出馬宣言したのに、石原現知事の消極的出馬によって夢もビジョンも諦め、降りるとはあまりにも松沢氏と都民を舐めていやしないか。こういうことなら、この際石原、松沢ご両人に立候補を辞退してもらった方がすっきりする。

 一方、地震によって日本経済の先行きに不安感が漂ったせいか、今日の日経平均株価は今年初めて1万円を割って9,620円となった。下げ幅も今年最大の対先週末633円である。東証一部上場企業の90%以上が値下がりして、上がったのは建設会社株だけだったとは投資家も抜け目がない。

2011年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com