1412.2011年3月26日(土) いい奴だった西野正さん

 晴れない気持ちのまま、今日友人西野正さんにお別れを言うため桐ヶ谷斎場へ出かけた。桐ヶ谷斎場は今月に入って2度目である。地理的に割合近くて便利ではあるが、あまり来たくないところで何ともやりきれない気持ちに包まれる。

 久しぶりに昔仕事でお世話になったキャセイ航空の人たちに会ったが、みんな寂寞感は堪え切れないようだ。当時のキャセイ航空には付き合いやすい気さくな人が多かった。

 佐藤紘さんもご子息と一緒に来られた。ご子息はバンコックで生まれてからずっと西野さんにお世話になったと言っていた。西野さんは気に食わない奴とは口もきかなかったが、一旦心を許すと徹底的に付き合い最後の最後まで交流を深めていた。そういう人だった。それにしても66歳の人生は短い。

 私もいずれ極楽浄土へ参ることになるが、まだやり残していることが多いので、もう少し好きにやらせてもらっていよいよとなったら、極楽門の入口で西野さんに出迎えてほしいと思っている。西野さんのご冥福を心から祈っている。

 さて、東日本巨大地震の影響がどんどん拡大している。放射性物質漏洩もさることながら今度の被災では、物資の不足が取り沙汰されている。ガソリン、食料、医薬品等々に加え、放射能汚染の地区制限もあって物資の輸送が充分行き届かないために援助物資が偏していて、欲しいところに充分行き渡らない状態になっている。

 ごく最近になって開示された画像を観てみると東北地方太平洋沿岸部が津波で大きな被害を受けているが、茨城県と千葉県の太平洋岸も相当の被害が及んだ。今朝の新聞で紹介された千葉県旭市では海岸沿いの民家が流され、かなりの死者と流失家屋があったことはこれまで報道されていなかった。すでに震災発生後2週間を経過しているのにである。茨城県でも普段太平洋の荒波をかぶる大洗海岸では各種の施設を含めてかなり打撃を受けたようだ。確かに岩手、宮城、福島に比べれば全般的に被害は少ないと言えるかも知れない。しかし、茨城県や千葉県の惨状を報道しないのはメディアの怠慢なのではないかと思う。

 昨年11月に日立市の国民宿舎「鵜の岬」と大洗の「鴎松亭」に泊った。海辺りの「鴎松亭」のベランダの下には斬新な水族館があり、その水族館が大分被害を受けたと館長が話していた。臨海の施設から見た景色を思い出すと、あの時は静かな太平洋の海というイメージだったが、今はそうではない。荒れ狂う津波に変貌したのだ。あの松林も根こそぎ浚われてしまったのかと思うと何とも言えない気持ちである。

 中々難しいことかも知れないが、やはり報道機関としては万遍なく平等に報道することが大切ではないかと思う。

2011年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com