昨年夏ごろから少々気にかかっていた前立腺について、今日東急大井町線・緑ヶ丘駅改札口前の泌尿器科の飯ヶ谷先生に診てもらったところ、癌は99%心配要らないとのお話に取りあえずほっとした。いつも診察してもらっている整形外科松本先生の紹介により初めて相談に伺った。今日採取したお小水を検査した結果が週末にははっきりするので、その数値によって今後の判断をしましょうという話になった。
待合室で待っている間に患者同士の大震災の話を聞いていたら、1人の女性は息子がフランス大使館に勤めているが、ほとんどフランス人スタッフは東京の大使館から本国や遠隔地に避難してしまったとか、別の年配のおばさんは孫の高校生がアメリカ生まれなのでアメリカ国籍を持っており、在日アメリカ大使館から避難の方法について2回も問い合わせてきたとか、お互いに日本人と欧米人の考え方の違いなどについて大いに盛り上がり、ついその仲間入りをさせてもらった。難しい原子力の数値がよく分らないのに危険を煽るようなメディアの報道ばかりで、このままの状態が続くと鬱になってしまうと嘆いていた。まったくその通りである。
今日の東電の発表は、鋼鉄製の圧力容器損傷という放射線漏れを想像させるものだ。まったく原発では心配ばかりさせられる。ところが、新たな問題が明らかになった。タービン建屋地下にたまった水の回収先になる復水器が満水状態となり、その水を別のタンクに移す作業をこれから検討するという話である。この手順の悪さ、というよりトロサには呆れ果てる。タンクとか容器が一杯になってから、慌てて次の手立てを検討するという順序になっているようだ。なぜこんな想定出来るトラブルに前以て備えていないのか。これで貴重な時間を大分浪費している。事故が起きてから2週間以上も毎日イライラさせられ、今なお終息の見通しが立っていない。政府、原子力安全・保安院、東電の3者がよりによって無能無力を曝け出している。
もし、このままいつまでも放射能漏れを防げないようなら、将来的にもう原子力開発なんか絶対行うべきではないと思う。いくら大丈夫、絶対事故は起きない、制御装置が完璧などと、自信たっぷりに甘い言葉を聞かされても、一旦放射性物質が漏洩するとそれを抑えきれないではないか。本当に押さえ込める確信はあるのかと問いたい。事故は起きる可能性があり、それを頭の良い人たちが、口先では解決出来ると言うが、実質的には解決出来ない。こんなことでは原子力を動かす資格はないのではないか。こうなったら不便を凌いででも、代替エネルギーの開発を考えることこそが、将来的に日本が辿る道筋ではないかと思うが、如何だろうか。
それにしても民主党の2人のボス、岩手県出身の小沢一郎氏と福島県出身の渡部恒三氏の声と行動がまったく伝わってこない。あれだけ政局になると誰を差し置いても目立つ人物が、お世話になった人々が災難に遭い苦しんでもまったく音沙汰なしというのは、どういうことだろうか。普段偉そうな口ばかりきいているが、彼らには政治家としての資質が欠如しているばかりでなく、人間としての誠実さや倫理観すら見られない。まったく情けない政治家である。