1417.2011年3月31日(木) 吉報、鈴木さんが無事だった。

 「相馬(福島県)の鈴木で~す」と元気のいい鈴木進一さんの声が受話器を通して伝わってきた。震災以来どうされたかと心配してメールも送ったが返信がなく気にかかっていた。今朝ご家族そろって無事だと電話をいただいた。最近になって相馬市の惨状が報道されるたびに、縁起でもないがひょっとすると鈴木さんご一家も震災で行方が分らなくなったのではないかと最悪の事態も考えていた。それだけに全員元気だと知り、まず良かったとほっとする。相馬市内は大分壊滅的な打撃を受けたので、相馬市役所勤めの息子さんを除いて家族で、友人のいる青森の温泉地に退避しておられたという。会社は南相馬市内の屋内退避地域にあり、しばらく出勤出来ないし、時節柄観光業ではおおっぴらに活動出来ないということから、今後どうしようかと悩んでいるという話だった。

 安否が分らなかった鈴木さんが元気でいてくれてホッとした。いずれまた会って話も出来るが、今日のところは無事であることが分かっだけで安堵した。あとひとり気がかりなのは陸前高田市役所の森正さんだが、3年前の研修後から連絡を取っていなかったので時間が経って落ち着いた頃に市役所に照会してみたいと思っている。

 昨日清水東電社長が入院したことが報じられた。その裏にはいろいろ複雑な事情があったものと推察されるが、政府と東電の意見の食い違いが大分大きいのではないかと思われる。東電を支えなければならない原子力安全・保安院はすべてを東電に任せておいたことが解決を長引かせた原因であり、反省材料であるとまで述べた。物事が順調に進んでいるうちは良いが、お互いに考えが食い違ったりするとつい相手を責めて見苦しい場面を見せるようになる。

 震災による損害は概ね16~25兆円に上るとも言われ、今後復興のためにどれだけの時間がかかるかとなると誰も何とも言えない。関東大震災直後に東京市長だった後藤新平は即座に復興案を提示した。予算は当時の国家予算の2倍に匹敵すると言われた。今日米倉弘昌・日本経団連会長が震災復興に向けた緊急提言を政府に要望した。震災復興庁の設置、マニフェストの見直し、臨時国債発行、時限的増税の検討などが含まれている。

 一方政府の復興に向けた基本法案の素案も明らかになった。その骨子は、①5年間を「集中復旧復興期間」に設定、②復旧復興のための特別税を創設、③震災国債の発行、などである。

 だが、それは当然検討しなければならないことだが、当面は目の前の火を消し止めなければならない。放射能封じ込めに手段を選ばずにあらゆる方法を講じるようだ。粉塵防止用の合成樹脂の散布、特殊なコーティングをした布製仮設建屋を現在の壊れた建屋に被せてしまおうというやり方である。

 アメリカから遠隔操作出来るロボットや、中国からは62mもの高さから放水出来る放水機を提供してもらったり、各国とも大事故と捉え、何とか収束するために全面的な支援をしてくれている。

 われわれにはとても理解出来ないが、これだけ後から後から手を尽くしてもまだ安心出来る情報とはならない。

 素朴な疑問だが、本当に福島第1原発の放射能漏れは収束出来るのだろうか。

2011年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com