1446.2011年4月29日(金) ウィリアムズ英王子結婚

 今日は昭和の日ということになっているが、かつては昭和天皇誕生日として皇室関係最大の式典の日だった。今朝の朝日新聞コラムが江戸城再建について取り上げている。私も所属するNPO「江戸城再建を目指す会」の小竹直隆理事長のコメントも取り上げられている。論調もどちらかと言うと「『国内最大』再建なるか」との見出しもあり、再建に期待を抱かせるような内容のように感じられる。元の天守閣の跡地が、皇居内東御苑に完全に空いていて上屋が建てられるのを待っているように思える。仮にお城が復元されるとするなら東京スカイタワーを遥かに優るインパクトを与えるのではないか。
 昨年上梓した共著書「そこが知りたい 観光・都市・環境」の中で、江戸城が再建されれば、東京駅に近い好立地だけに観光のランドマークとして外国人観光客にとっての絶好の観光スポットとなるので、出来るだけ早い時期に世論を結集して再建すべきであると私なりの持論を書いた。昨年溝畑観光庁長官にお会いした時、長官自身積極的に再建計画を応援したいと仰っていた。再建上の問題は、①建設資金、②全国民的賛同・合意、③宮内庁許可などであろう。普通なら一番問題なのは資金だろうが、本件に関しては何と言っても頑として管理権を主張する宮内庁の石頭が問題だ。宮内庁職員が皇居内はすべて自分たちの財産であるかの如き錯覚に捉われていることである。どうも役人は思い違いをするから困る。彼らには皇居内敷地が国民の財産であり、国の財産であるとの気持ちが欠落している。朝日記事でもどうもその点を慮っている様子が窺える。
 皇室行事というより今日世界的に注目を集めたのは、イギリスのウィリアムズ王子の結婚式である。世界中でテレビ中継を観た人の数が20億人と言われている。NHK・BSの中継放送を4時間近くも観続けてロンドン周辺に想いを馳せた。結婚式場のウェストミンスター寺院からバッキンガム宮殿に至る馬車パレードの道に沿って懐かしく思い起こしながら観ていた。
 イギリスの王室人気は近年少し持ち直している。一時は最悪で、いつの日か王室はなくなるのではないかという世論が支配的だった。不祥事続きの英王室がダイアナ妃の事故死後チャールス皇太子が不倫相手のカミラ夫人と結婚した頃がどん底だった。人気回復に今日のウィリアムズ王子の結婚が貢献することだろう。残念ながら東日本大震災に鑑み、日本の皇室は招待を辞退して誰も皇族が出席されなかった点が少々寂しかった。
 日本ではまだ当分の間慶事を素直に祝福するムードにはなっていない。しかし、人生の新しい門出をお祝いする英王室の伝統的な式典でもあるし、昔から日英皇室の間には強い絆もある。震災は震災としてお祝いに駆けつけることぐらい認めてあげた方が良いのではないかと個人的に思考するが、いかがなものだろうか。

2011年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com